【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜
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しばらくして、警察がやっと到着した。
当時石栗さんの部屋にいた私は第一発見者として横溝警部に事情聴取を受けていた
体調が良くないからと座らされ、それを察知したように片時も離れないユキも抱えている
椎奈が今までの経緯を事細かに話してやると、横溝はひとつ頷いた
横溝「それじゃあつまり、あの部屋はドアも窓も鍵がかかっており、密室だったわけですね?」
椎奈「…はい。少なくとも、私が目を覚ました時には…」
横溝「なるほど。ところで、つかぬ事をお聞きしますが、被害者の石栗さんとは…」
椎奈「今日が初対面です。…もしかして、私を疑ってるんですか?」
やんわりとした物腰で聴取する横溝だが、根本の考えはそういうことだ。
椎奈が眉間にしわを寄せて横溝を睨むと、彼は慌て始める
横溝「ああ、いえいえ!! 参考までにお聞きしただけです! それに、これは事故の可能性も…」
椎奈「残念ながら、これは事故じゃないんじゃない?」
横溝「…え?」
横溝の言葉を遮って否定した椎奈は、遺体について語って見せた
椎奈「あなた方がくるまでに色々調べましたけど…花瓶の血も床の血も、両方とも固まっていました。ドンッという音で目が覚めたので、それが花瓶の落ちる音だとするなら血が固まってるのはおかしいです。ただの事故で片付けるべきじゃありません」
横溝「なるほど…。現場を見て事故の可能性もありますが、他殺の線も考えられますね」
横溝の見解は、『石栗が素振りの練習で手が滑り、棚にラケットをぶつけて取ろうと屈んだところを花瓶が落下し扉の前で息絶えた』というものだった
些か、無理のある推理である
ラケットは棚から離れた場所にあるし、さっきの話なら花瓶が遺体の肩に一部乗る形になるわけがなく、床には花瓶が勢い良く落ちた証拠である凹みも見受けられる
椎奈が横溝にその説明をしてやると、彼は小五郎のもとに見解を聞きに行った。すると入れ違いで安室がやってきて彼女の前に屈んだ。そして顔を除いた途端、顔が険しくなった
安室「…大丈夫、ではなさそうですね。顔色が良くないです」
椎奈「ええ。でも、自業自得なんです。私は彼を助けられなかった…」