【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜
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コナンくんや他のみんなは、冷やし中華を作ったり猫の相手などで全員が部屋を退出してしまった
私はソファを一つ独占させてもらって横になっていたが、部屋が暑くなかなか眠れない
すると数十分後、不意に高梨さんが部屋にやってきて、この部屋のクーラーは調子が悪いから石栗の部屋を使った方がいいと言われた
言われた通り部屋を出ると廊下の途中で石栗さんに遭遇し、クーラーの効いた涼しい部屋まで案内してもらった
椎奈「石栗さん、ベッド借りてしまってすいません…」
石栗「いえいえ! 僕はこれ食べたら行くんでゆっくり休んでください」
これ、と言って示したのはアイスケーキ。
普段なら、本当にそれ食べるのか、と胸の内にツッコむがそんな気力はなく、ベッドに身を鎮めた
椎奈「(ああ…思ったより酷いんだね脳震盪…自分がこんなことになるなんて計算外だ…)」
コナンくんを助けたことに後悔はない。ただ、別の関わり方があっただけに、自分の運のなさに呆れるばかりだ
けれど、未然に防ぐことはできるかもしれない
するとその時、コンコンとドアからノック音が聞こえた
ーーー安室side
椎奈と別れてすぐのことだ
作ってくれる冷やし中華の盛り付けに参加させてもらい、僕は黙々と卵やキュウリなどの具材をきれいに並べていく
一皿をあっという間に完成させて出たのは小さなため息。頭の中は、常に椎奈のことでいっぱいだった
安室「(…椎奈の怪我が大したことなくて良かった…。だが、事件を吸い寄せるメンバーがいるだけに、どうも嫌な予感しかしないな…)」
何か起きたりしないだろうな。そうやって1人悶々と思案していると、不意に机の上に白いもふもふが現れた
ユキ「にゃあ〜」
安室「! ユキ…!」
机の上にジャンプしてきたNAME4#。冷やし中華に興味をそそられたようでじっとそれを見て匂いを嗅ぐ
頭をそっと撫でてやんわり注意してやった
安室「残念だけどユキ。それは君のご飯じゃない」
ユキ「に?」
安室「もう少しコナンくんと遊んでおいで。君の分はこの後用意するから」
果たして通じたのか。猫は鳴いて机を降りると部屋の前で怖い顔で俺を睨むコナンくんの元に去っていった