【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜
ーーー第三者side
バコッ ビュンッ
自然に囲まれた豊かな伊豆高原のテニスコートに、テニスボールがバウンドする音が聞こえる
サンバイザーとサングラスで顔をバッチリ隠した椎奈と安室が、コートでひと勝負していた
安室は余裕の、椎奈は険しい表情でラリーを続けていて、互いに豪速球を打ち合っている。
「なんだ、なんだ」とひとが集まり、気づけば観戦者まで現れていた
安室「なかなか…やりますねぇ!! 凡人並みなんてウソじゃないですか!」
椎奈「安室さんこそ! それで何年もやってないなんてふざけてますよ?!」
こちとら某テニスアニメにハマって前の世界でテニスに打ち込んでたんだ、と謎のプライドを胸に、椎奈は渾身の一撃を最後に安室のいる反対側ギリギリに打ち込む
椎奈「よし! 」
これで勝利。そう思われたが、安室はギリギリで間に合い、油断していた椎奈の反対側に一撃を決め、勝負がついた
椎奈「ええ?!」
コナン「(……なんで?)」
失速したボールがコロコロと転がり、さっきのラリーを見て呆然と立ち尽くすコナンの足元で止まった。
ユキがそれを見てボールと戯れに近づくが、コナンは気づかない
いつの間にか出来ていた観衆は、ラリー終了で握手する2人へ拍手を送った。その中には、蘭と園子、そして小五郎もいた
蘭「すごい、2人とも!」
園子「安室さんなんて、まるでナダルみたい!」
安室「いやぁ、中学の時以来ですからお恥ずかしい」
コナン「(なんでこいつがここにいて、姉さんと楽しそうにラリーしてるんだよ?!)」
照れ笑いで蘭たちと話す安室に、コナンは愕然とした顔を向ける
小五郎「ジュニアの大会で優勝したらしいってポアロの店長に聞いて驚いたよ!」
安室「まぁその直後に肩を痛めてしまって、サーブも数は打てないんですけどね…。でも教えるだけなら支障はありませんから!」
園子「よろしくお願いします!」
椎奈の予想通り、やはり園子は安室にスペシャルコーチをお願いしていたようだ
しかし、安室は仮病といえど表向きには風邪をひいていた人物。蘭は安室を心配するが…
安室「ちょっと夏風邪を引いただけですよ。週明けにはポアロにも復帰しますし…」
コナン「?!」