【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜
降谷「…年甲斐もなく甘えたで悪かったな。久しぶりにこうして甘えたいと思うのは俺だけか」
そこまで言ってないのに、零さんは少し不機嫌そうな声を発して私の首元に顔を埋める
私は大きな子供がいる感覚がして無性に彼が愛おしくなり、小さく吹き出しながら彼の金色の髪をそっと撫でた
椎奈「そんなことないよ、零さん。甘えてくれて嬉しい」
降谷「じゃあもっと撫でてくれ…」
椎奈「いたっ」
甘えるような声とともに、首に小さな痛みが走った。さらにはそこを舐められる感覚もあり、「チョーカーで隠さないと…」と心の中で思いながらご機嫌な零さんの頭を撫で続けたのだった───
*
それから数日後。
CMの撮影で伊豆高原に数日滞在の予定でやってきていた私は、その晩に園子ちゃんから電話をもらった
その内容は、とても予想外なものだった
椎奈「…え? 私の滞在最終日に伊豆高原でテニスを?」
園子《はい! 実は海外にいる彼氏の真さんから、テニスを誘いを受けたんだけど、私テニス部員だから簡単にひねられるわけにいかなくて…。伊豆高原に別荘があってテニスに行くから、一通りスポーツの出来るお姉様にもレクチャーしてほしいのよ!》
椎奈「え?! でも私、テニスのレクチャーなんて…。それに話し方からして別の人も来るんでしょ? だったらその人の方がいいんじゃ?」
誘ったのは、おそらく原作の通りの安室さんだろう。凡人並みの私より大会に優勝した経験があるらしい彼の方が一人でも務まるのでは…
そう思っていってみれば、園子ちゃんが受話器越しに叫んだ
園子《ダメーー!! それじゃああの人を誘ったもう一つの意味がないわ!! せっかくお姉様の仕事が終わる日を狙うのに!!》
椎奈「うん。なんとなく園子ちゃんの計画が見えてきた」
どうやら彼女は、私と安室さんの間に恋を感じ取ったらしい。
私たちをくっつける場としても、今回のテニス練習を設けたいようだ…
私にとって園子ちゃんも大事な妹分。
園子ちゃんの願いを叶えてあげようではないか
椎奈「私のためにありがとう、園子ちゃん。私じゃあまり役立たないけど、テニスのレクチャーしてあげる!」
園子《本当?! ありがとう、お姉様!! じゃあ当日はお迎え行くからよろしく!》