【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第5章 〜ミステリートレイン〜
安室「まさか、こんなところで会えるとは思いませんでした」
椎奈「ええ、私も。安室さんは、ここの推理クイズに参加しに?」
安室「まぁそんなとこです。せっかくこうして会えたんですから食事でも…と言いたいですが、それどころじゃないようですね…」
そう言って、彼は困惑した顔を作る。
私もさっきの事件を思い出し険しい顔になった
安室「車内で事故があったとか。何か聞いてます?」
椎奈「ええ、まぁ…。殺人事件みたいで、世良ちゃんとコナンくんが現場に残ってるんですけど…」
安室「ホォー。それなら毛利先生に任せたほうがよさそうかな…」
椎奈「いえ、数人で取り掛かったほうがいいと思います。そのほうが、早く謎は解けますから…」
安室「なるほど…それもそうですね。じゃあ僕もその現場に行ってみます」
椎奈「はい。早く謎が解けるよう、頑張ってくださいね。応援してますから」
最後に些細なエールを送ると「ありがとうございます」と一番甘い笑みを向けてくれて、彼は奥の車両へと消えていった
その背中に安心しきった笑みを向けて見送っていると、途端にガシッと園子ちゃんに掴まれ「え、え?!」と慌てて彼女達を見た
園子「お姉様、まさかあの空気!もしかして安室さんのこと…!!」
蘭「好きなんですか?!」
園子ちゃんは嬉々とした眼差しを、蘭ちゃんはどこか焦ったような顔を向けて私に一気に詰め寄ってきた
椎奈「(うわぁ…そういえばこの2人この手の話が大好物なんだっけ…。あ、でも蘭ちゃんはなんか違う? た、たしかに彼は好きだけど、それは零さんとしての彼だし…。あ、でも零さんと安室さんは同一人物だから…)」
どうしよう。困った私はとりあえず「あのね、そんなんじゃない。違うの!!」と女子高生たちを誤魔化すことになったのだった───
*
その後、私たちはなんだかんだで部屋で大人しくすることになった。
相変わらず、私の膝の上に座らせた哀ちゃんの顔は強張ってる。今日はマスクしてるのにその上でもわかるほど
灰原「(どうしよう…。もしも…もしも本当に組織の人間が私を狙ってこの列車に乗り込んでいるのなら…)」
恐怖で俯いてしまっている哀ちゃんを、私はさらに強く抱きしめたが、気付かないくらい思考の海に沈んでしまっている