【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第5章 〜ミステリートレイン〜
小五郎「まぁ、私が乗るからにはご安心あれ。この列車内でいかなる事件が起きようと、この名探偵毛利ポア郎がたちどころに解き明かしてみせますから!」
常連客「「?!!」」
そう言った小五郎が無駄に決めた様子でウインクしてみせると、途端に常連客たちが顔をこわばらせる
すると、小五郎を探していたらしい列車の前の方から蘭とコナンが現れて、あっという間に名前を訂正した挙句、彼を回収していった
コナンはその際の空気に不審感を抱きながらも、決して察知することはできなかった。この列車内で、いつものように事件に巻き込まれることを。
それを知っているのは、犯人とこの世界に転生した彼女のみ。
こうして、それぞれの思惑を乗せたミステリートレインは、大きな汽笛をあげて出発したのだった───
ーーー第三者side終了
*
時は少し進んで、出発後のこと。
過ぎ行く景色を眺めながら、列車の進行方向とは逆の車両を目指して私は1人歩いていた
その腕には個室を出るまで着ていた服を包めて持っていて、この服の隙間から猫の双眸…ユキの顔が主人を覗いていた
椎奈「たしか、ここは7号車目ね…。次が蘭ちゃんたちのいる8号車か…」
6号車と7号車の連結部分を通り、7号車に足を踏み入れると、B室に蘭ちゃんと園子ちゃん、そして世良ちゃんと小太りな男がいるのが目に入った。そして彼女たちも、私の姿を捉えると満面の笑みを向けてくれた
蘭「あ、椎奈お姉さん!」
園子「もしかして、私たちに会いに来てくれたんですか?!」
椎奈「そりゃあもちろん。一緒に乗れない代わりの約束だもの」
実は、工藤邸での話の後に園子ちゃんたちからもお誘いを受けていた私
しかし、別に用意されたパスがあることを告げると落ち込んでしまったため、哀ちゃんを守ることも兼ねて列車が出発したら会いに行く約束をしたのである
あくまでも哀ちゃんを守ること優先のため、会えなかったら会えなかったで別の形で償う気だったけれど…。
ひとまず蘭ちゃんたちに笑顔でそう返しつつ、一緒にいる小太りな男に目をやった
椎奈「それで? こんな個室の前で集まって何をしてるのかしら?」
蘭「あ、はい。実は…」
園子「私たち、共犯者なんです!」
椎奈「…は?」