【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第5章 〜ミステリートレイン〜
ーーー第三者side
遡ること、数分前。
駅のホームでは若い車掌が眼鏡をかけた乗客の男に声をかけていた
車掌「これはこれは安東様。お久しぶりです。荷物お持ちしましょうか?」
安東「いや、お構いなく。クライアントからの大事な預かり物で、結構重いですから…。まぁ重いのは純金の額縁だけで、絵の方は軽そうでしたけどね」
男の名前は安東諭。彼は鑑定士のようで、鑑定の済んだ絵を名古屋のクライアントに返しに行くらしい。安東がそう言うと、車掌は驚いた
車掌「おや? この列車は行き先不明のミステリートレイン…。どうして名古屋に行くと?」
するとその時、「おいおい」と男の声がかかった。
現れたのは、髭を生やした能登泰策という男と、帽子をかぶったつり目の女性の出波茉利だった
能登「車掌さん、何年我々と顔をつき合わせているんだね?」
出波「そんなの今日どの列車に運転時刻の変更があるかを調べれば察しがつくんじゃなくて?」
車掌「は、はぁ…」
常連客たちの簡単な推理に、車掌が曖昧な返事を返す。
そこへ、また新たな常連客たちが現れる。
車椅子に座った老婆である小蓑夏江と、それを押す無表情な中年の女性の住友昼花だった
小蓑「我々の知的興奮の矛先は、車中に生じるミステリーのみ。そうですわよね、住友さん」
住友「はい。奥様」
車掌「さすがはミステリー通の皆様! お見それいたしました」
?「おい、君!!」
車掌が常連客と話していると、少し小太りな室橋悦人という男が走ってきた。そして、車掌に怒鳴る
室橋「一体どうなってるんだ?! 俺は確かにこの一等車のある8号車を予約したのに、なんで7号車に変わってるんだよ?!」
車載「申し訳ございません。その件は先日ご連絡を差し上げたとおり、こちらの不手際でご予約が重複してしまい、やむなく室橋様のお部屋を変更に…」
室橋「あの部屋はお気に入りで、発売直後に毎年予約してたっていうのに…。どこのどいつだ?! 割り込んできやがったのは!!」
?「ここのこいつですよ!」
そう言って新たに見せた顔は、やはりと言うべきかこの男…毛利探偵だった。しかし、いつもはダラ〜ッとしてる彼だがなぜかいつも以上に身だしなみを整えている
小五郎「すみませんね。うちの娘がこの列車のオーナーの友人でして…」