【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第4章 〜工藤優作の未解決事件(コールドケース)〜
*
世良「あ、おい! 話は終わってないぞ?! おい!」
電話が切れた虚しい音がする携帯に、手遅れながらもキレ気味に叫ぶ世良
やがて彼女は諦めたのか「くっそぉ…」と恨みがましそうに私の携帯の通話を切った
椎奈「…殺人ではなく窃盗、ねぇ…」
蘭「変ですよね。確か、10年前の事件も目暮警部が担当してたみたいだから、連続殺人と思ってもおかしくないのに…」
たしかにそうだ。コナンと椎奈は蘭の言葉を聞いて思った。
蘭の言う通り、目暮は10年前の事件で優作と事件に関わったのだから。さらに、もっと謎なことに優作は発見者の子供と仲良く笑顔で話していたのを目撃していた
椎奈・コナン「「((どうして…))」」
世良「…まさか、犯人がわかってるのに警察ぐるみで隠蔽してるんじゃないか?」
園子「それってまさか、映画でよくある犯人が警察の上層部や政財界の御曹司だから憎たらしいけど手が出せないってやつね?!」
椎奈・コナン「「((そういう あなた/おめぇ も鈴木財閥のお嬢様だけど…))」」
またも怖い顔で推測を立てる園子に、椎奈とコナンは心が一つになる
そしてふと、椎奈は机に置かれた今朝と10年前の資料を見た
ーーー第三者side終了
*
椎奈「(…なんていうかこの血文字、見てると文字の空いてる空間が6つくらい丸く見えるんだよね…)」
10年前の不自然な点は、丸い空間と細い線でできた血文字、お供えしたという散らかっている花、指先だけが血の付いていない被害者の指、そして最後に父さんが笑顔で子供と話していたこと
今朝の現場は、血に濡れたタバコ1本、やはり丸い空間のある血文字、財布の有無から導き出された窃盗扱いの捜査
私が不審な点を挙げていきながら10年前を振り返ろうと資料の写真に目をやった時、ある部分を見てハッとなった
椎奈「(!! これって、もしかして…)」
私はすぐさま10年前と今朝両方の写真を見て、不審に思っていた点を閃いた内容に当てはめていく
そして不可解だった謎が解けた瞬間、私は口角を上げた
椎奈「(…なるほどね。だから父さんは…)」
私は気づかなかった。それを沖矢さんがちらりと見て薄く笑っていたことに───