【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第4章 〜工藤優作の未解決事件(コールドケース)〜
しかし、考えるにも私が覚えてるのはそのことくらいで、新一よりも詳しく父から教えてもらえてないうえに、現場を直接見ていないから分からない
今回の事件を詳しく知ろうと手帳を見始めたところで、ふと目撃者の名前の欄を見て「え…」と目を丸くした
椎奈「…蘭ちゃんに園子ちゃん、世良ちゃんも目撃者なの?」
松田「ああ。あいつら、本当によく巻き込まれるみたいでな…」
陣平お兄さんのその言葉を聞きながら、私は考える
もしかしたら、蘭ちゃんは新一から10年前の事件ことを聞いてるかもしれない。何しろ、新一は相当ご立腹だったしその頃には蘭ちゃんと仲も良かったから…
そうと分かれば、蘭ちゃんたちの行動パターンは読めてくる。きっと彼女は工藤邸の書斎でその資料を探すはずだ
私もあの子達に合流して10年前からモヤモヤするこの事件の解決を目指そう
そう決断した私はコーヒーを飲みきると、隣に立つ安室さんに代金を手渡した
安室「えっ…」
椎奈「ごめんなさい! 急に外せない用ができたから実家に行きます! ちょうどの値段のはずなんで、これで!」
そう早口で安室さんに謝ったあと、今度は呆然と私を見上げるお兄さんたちにも「ごめん! またゆっくり話ししよ!」と言って駆け足でポアロを出た
ユキ「にゃあ?」
椎奈「ユキ、おいで!」
ドア付近でのんびりくつろいでいたユキに先を走りながらそう呼びかけると、全身をじっくり解してから早足で私を追いかけてきた
*
工藤邸に到着した私は、なぜか施錠されていない玄関を開けて中に入った
椎奈「(あ、コナンくんの靴に帝丹のローファー…)」
綺麗に真ん中で揃えられてる数人の靴を見て、「やはりな」とクスリと笑った
そして私も靴を揃えて廊下に立つと、ユキの足を拭いてやって好きに歩かせながらコナンくん達を探すことにした