第4章 〜工藤優作の未解決事件(コールドケース)〜

中居「たまたまそこを通りかかった俺まで巻き添えにされてここに来たのさ」

萩原「なんだよ〜お昼まだだったろ?」

中居「だからってヤローばかりでなんで喫茶店なんだ…」

伊達・松田「「言えてる」」

萩原「おい! 椎奈ちゃんいたからいーじゃん!」


彼らは椎奈と安室に説明していたが、最後はただの文句の言い合いになった

その光景に椎奈と安室は苦笑いになったが、松田が「あ」と思い出したように声をあげる


松田「そーいや椎奈、お前の父親って工藤優作だよな…」

椎奈「そうだけど。どうして?」

伊達「!じゃあこの件について何か知らないか?」


松田の言葉にハッとなった伊達が、懐から自らの手帳を出して写真とともに萩原の向かいに座る椎奈に渡した

彼女は不思議そうにその2つを受け取った。安室もなにやら気になるようで、伊達とアイコンタクトを取って椎奈が見た写真を覗いた


ーーー第三者side終了





＊

航お兄さんから渡された、手帳と現場のものであろう写真

直接は無理でも写真やドラマなどは遺体も平気なため何のためらいもなく現場写真を見た

その途端、私は衝撃のあまり目を開いて思わず立ち上がっていた


椎奈「!! この血文字……10年前のじゃない!!」

安室「えっ、椎奈さんこれに見覚えが?」


安室さんが少し驚きながらそう質問してきて、自分が立ち上がってる事に気付いた途端頭が一気に冷静さを取り戻した

とりあえず座り直すと、もう一度写真を見て当時を思い返しながら重い口を開いた


椎奈「…10年前にも、この写真の血文字と同じものが現場に残された事件があったんです。警察やマスコミは猟奇殺人じゃないかって騒いでたんですけど、その捜査に途中まで協力していた父が『これは他殺じゃない』って言いまして…」

安室「他殺じゃない、ですか…。ところで、『途中まで』というのは?」

椎奈「…匙を投げたんです。どんな事件も誰より早く解けるはずの父が、唯一諦めた事件…。私も新一もずっと不思議がってたんですけど…」


それだけじゃない。何より不思議なのは、最後に父さんが言った一言…,「この『死』という血文字を書き残す犯人は、もう金輪際現れない」、と