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【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2

第17章 〜仲の悪いガールズバンド〜





あれからしばらくして。

約束通りバイトが終わった安室さんとともに全員で近くの貸しスタジオにやってきた。しかし残念ながら今は全室使用中らしく、1時間ほど待たなければならないらしい


安室「まあ、1時間くらいなら待ちますか? 地下に休憩所もあるようですし…楽器を借りておけばコードや単音で曲の雰囲気ぐらいは教えられますしね…」

世良「へぇ…あんたベースも出来るんだ?」

安室「ええ…君の兄の友人よりうまいかどうかは保証できかねますけどね…」


安室さんの何気ない一言に、またも世良が刺々しい態度で彼に突っかかる。

仕方ないといえば、仕方ないのかもしれない。世良ちゃんは現に一度、昔に安室透と会っている。それを確信した上でかまをかけようとしてるんだ。彼が秘密にしている、いくつもの大事なことを聞き出すために…。

そして安室透にとって、世良ちゃんはあまり関わりたくない人物だ。自分がただの一般人じゃないことを見抜かれ、探りを入れられている。降谷零として守らなければならない情報は、毛ほども漏らしてはならない。

そんな2人を過去から繋ぐのは、『彼』の存在だろう…。正体を晒すことを禁じられた、『彼ら』の秘密に直結する重要な人物。そんな『彼』は、当時中学生だった彼女にベースを教え、知らず知らずのうちに小さな隙も見せてしまっていた



椎奈「…はい! 意味深なやり取りは終了! はやく地下に行きましょう!」


空気を変えるように、わざと明るい声で静かな攻防戦を強制的に終わらせた。すると、それを一線引いて見ていた蘭ちゃんと園子ちゃんが笑顔になって地下へと通じる階段に向かったそれに続いてコナンくんも


椎奈「どうしたの2人とも? 早く行かないと」

安室「…ええ、それもそうですね」

世良「…ああ」


なかなか動かない2人へまた催促する言葉をいえば、まだお互い殺伐としながらも漸く攻防戦をやめてくれた








地下休憩所に着くと、私と安室さんはベースを世良ちゃんに教えることにした。世良ちゃんは兄の友人に教えてもらったこともあり、私たちにドレミの音階を弾いて見せた


蘭「世良ちゃんすごーい!」

世良「ただドレミを弾いただけだって…」


拍手して湧き立つ蘭ちゃんと園子ちゃん。照れ臭そうに謙遜した世良ちゃんは普段の男前なかんじがなく可愛い
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