【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第16章 〜純黒の悪夢〜
赤井「いや…。奴らが上から狙ってくることは想定済みだが、まだ姿を確認できていない」
椎奈「…みたいですね」
椎奈は観覧車の上から下に見える園内の明かりを見、1人頷く
降谷「それで椎奈。その担いでいるものは?」
椎奈「あぁ、これは赤井さん用の予備の暗視スコープと零さん用のライフルです」
赤井「ホォー」
降谷「俺用だって? 狙撃は村田が最適だろうに。 アイツはどこに?」
椎奈「和人お兄さんには別件で動いてもらってる。零さんはここにいてもらわないといけないから、やってもらうとしたら狙撃しかないかなぁと」
降谷「(消去法…)」
降谷の顔がなんとも言えない表情なのにも気付かず、#NAME1は肩にかけるものを下ろして暗視スコープとライフルをそれぞれ赤井と降谷に渡した
すると、ちょうどその時である。彼女たちの周りが突然暗くなった
椎奈「?!!」
赤井「園内の明かりが消えた!」
降谷「奴らの仕業か?!」
そう。これは組織の人間の合図。闇に包まれた観覧車で微かなヘリコプターの操縦音が聞こえた
すると、暗視スコープ付きのライフルを上空に構える赤井と降谷。椎奈も視野が悪い空を目を凝らして見上げる
と、組織のメンバーの乗るプロペラを左右に備え付けた機体が徐々に下降していってるのが見えた
椎奈「(あれでゴンドラごとキュラソーを連れ帰るのが奴らの狙い…。けれど、おそらく彼女はもう…)」
しばらく上空を睨みつけていた椎奈だが、そこまで思考を巡らせると、踵を返して内部に走り出した
その様子に気づいた降谷が彼女を振り返る
降谷「?! 椎奈、どこに行く?! 単独行動はよせ!!」
椎奈「そういうわけにはいかない!! キュラソーに会わなくちゃ!!」
降谷「キュラソーに?!」
椎奈が出したコードネームに降谷が驚いて目を見開く。しかし、なぜだ、と疑問を持った時にはすでに彼女の背中は視界から消えていた
*
降谷たちから離れた椎奈は、内部の階段やパイプを使ってキュラソーを探しながら移動した
ガシャアアアンッ!!
椎奈「きゃぁ…っ!!」