【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第16章 〜純黒の悪夢〜
私たちがお互いを抱きしめて生を実感している間に、どうやら赤井さんたちは水無伶奈さんを解放し終えたようだった
それに気づいた零さんはやっと私を離すと、赤井さんと和人お兄さんを見た
降谷「2人とも、すまない。助かった…」
村田「気にするな。でも冷や冷やしたよ…」
赤井「ああ。…だが、こんな風に話し込んでいる場合でない」
「「………」」
赤井さんがそう言うと、空気がピリピリとはりつめる
村田「零、これからどうする?」
降谷「俺はこれから赤井と東都水族館の観覧車に向かう。キュラソーの記憶の鍵はおそらくそれだろうからな…。村田は司令塔と俺たちのサポートを頼む」
村田「ああ!」
椎奈「じゃあ和人お兄さん! 研二お兄さんと陣平お兄さんも観覧車に呼んで欲しいの! 組織の奴らはやるからには徹底的にする…。遠隔操作できる爆弾とか仕掛けてくるかもしれない…!!」
村田「!!」
私の言葉にハッと気づいた和人お兄さんが、急いで車に駆け込みながら同期と電話を取り始めた
そして零さんと赤井さんは互いに頷き合い、それぞれ自分の愛車に駆け出す。私も、と追いかけたかったけど、「椎奈は村田たちと行動していろ!!」と釘を刺されてしまった
なので私は慌てて和人お兄さんの車に飛び込んだのだった───
そして私は、東都水族館に行く最中に和人お兄さんに今回の大事件の事象と本来の結末を話した
悲しく辛い、キュラソーの決意と行動が生んだ話を…。
椎奈「…私は彼女を助けたい…。約束を守って欲しいから…」
村田「そうか…。だったら、松田たちに頼んで色々準備しないとな! 」
すると、和人お兄さんは片手で車を運転しながら携帯を弄りだした
ーーー第三者side
村田の車は、すぐに東都水族館についた。すると、すでに来ていたらしい松田と萩原が合流する。
その手元には、何やら色々抱え込んでいた。
松田「椎奈、とりあえず頼まれたもんは用意しといたぜ!」
萩原「んで、どうするわけさ?」
2人が意見を求める視線を椎奈に送る。彼女はそれに対して一度考え込み、頭を巡らせると顔を上げた