【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第16章 〜純黒の悪夢〜
上から落ちて来た物ののせいで、組み立て式のライトが消えてしまったようだ。
そのせいで、ジンたちの間に一瞬の動揺が走る。ジンは改めてバーボンたちがいたはずの柱に「動くな」と銃を向けた。ベルモットが携帯の明かりを使ってその柱の方を照らす
しかし、この一瞬をついてバーボンは逃げ出していた。キールの隣に外された手錠が転がっているだけだった
そしてその直後、バンッという音で倉庫の扉が不意に開いた。ウォッカが逃げ出したと思われるバーボンを追って外に出る
その間に始末するつもりのようで、ジンはキールに拳銃を向けた
ジン「悪いなキール。ネズミの死骸を見せられなくて。だが寂しがることはない。時期にバーボンもお前元に送ってやるよ」
負傷しながらも、キールはジンを睨み続ける。そんな彼女にタバコを咥えてニヤリと笑うと、ジンは「あばよ」と引き金をーーーー。
……引けなかった。
ベルモットがジンを制止したのだ。ラムからの命令がある、と。
ジンはお楽しみを邪魔され、小さく舌打ちする。
そんな彼に、ベルモットはラムからの指示を伝えた。
ベルモット「キュラソーからメールが届いたそうよ。2人は関係なかったと」
ジン「記憶が戻ったのか?」
ジンはそう判断したようだが、しかしそれは違う。
ほんの数分前、江戸川コナンの指示のもと、阿笠博士がパソコンを使ってデータを解析し、送り先に再送信したのだ。文面を多少弄って
ベルモット「でも命令には続きがあるわ。届いたメールが本当にキュラソーから届いたものか確認する必要があると」
しかし、奪還のためには警察病院に乗り込まなくてはならない。それは危険なことだった
だが、ジンは「案ずるな」と言うと携帯を取り出して仲間と連絡を取り始めた
ーーー第三者side終了
*
私は、彼らが倉庫の中から去っていったのを確認すると、中に駆け込んでいった。その後ろから赤井さんたちも続く
すると、物陰に潜んで逃げるタイミングを伺っていた零さんがバッと飛び出して私を力一杯抱きしめた
降谷「椎奈…!!」
椎奈「零さん…!!」
普段とは比べものにならないほど力が強い。けれど、くっついて初めて聞こえる心臓の音や息を聞くと、それがどうでもよくなる程彼が生きて抱きしめてくれていることに安堵した