【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第3章 〜探偵たちの夜想曲(ノクターン) 後編〜
安室「それはまだ断定できませんが、なぜかコナンくんの靴も無くなっていたのが気になりますね…」
その発言に誰より驚いたのは蘭だった
すると、小五郎が樫塚圭に遺体のことをメールで送ったらしく、なんと小五郎の携帯にその返信がきた
そして、全員がメールに注目する中小五郎が文章をスクロールした
《メールが来たということは、遺体を見つけたんですね。この坊やは夜が明けたら解放するつもりですが、警察に連絡し、私の逃亡を邪魔するつもりならこの坊やの安全は保障しかねます》
そんな文章とともに、画面の上の方には薬で眠らされたらしいコナンくんの写真があった
小五郎「ってことは、やっぱりこの男は圭さんが…」
安室「じゃあ探偵事務所で拳銃自殺した男も、本当は彼女が…」
蘭「まさか、そんな…っ」
小五郎「でも、彼女から発射残渣はほとんど出なかったじゃねぇか…。ってことは彼女は拳銃を打ってねぇってことだろ?」
安室「ひょっとしたらの話ですよ! ひょっとしたらの…」
安室は両手をブンブン振り、小五郎に慌てて言葉を付け加えた。そして彼はまた思案顔になる
安室「しかし弱りましたね…。新たな遺体を発見しその犯人にコナンくんを連れ去られたというのに、朝まで手が出せないとは…」
椎奈「(大丈夫。新一なら必ず…)」
椎奈は心配そうな面持ちで、心の底から弟の無事を祈っていた
すると、小五郎が「こっそり居場所を教えてくれりゃあ…」という言葉を発して、蘭ちゃんがパッと閃いた様子で表情を明るくした
蘭「あ!! 阿笠ハカセなら分かるかも!!」
安室「阿笠ハカセ? 誰です、その人?」
椎奈「私の実家のお隣さんなんです。コナンくんとも知り合いみたいで、前に発信機付き探偵バッジとそれを追跡するメガネも作ったって聞きました。それで思いついたんでしょう? 蘭ちゃん」
蘭「はい!」
意図を汲み取った椎奈に嬉しそうに頷く蘭。
安室は「へぇ…」と興味深げに笑っていた───
*
ともかく、善は急げというやつだ
私は電話帳からハカセの番号を探すとさっそく電話を開始した
数回鳴るコール音に焦れて思わず腕を組んでトントンと指を叩いていると、電話に出た音がした
椎奈「あ、もしもしハカセ?!」