【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
まあでも、赤井の件が丸く収まりそうだけマシである。彼らだけでも手を取り合い、協力してくれれば…。
椎奈「…ともかく、私はFBIの元にはいけません。公安の保護下で、時にはコナンくんを介してFBIを助ける仲介役でいたいんです」
ジョディ「そう…。分かったわ」
苦笑いまじりに頷くジョディの目には、もう椎奈をFBI側につかせようとする意志が感じられない。椎奈はやっと表情を緩めて安堵の息をついた
しかしその時、キャメルがバックミラーをチラリと見て目を細めたことで地獄を見ることになる…
キャメル「…椎奈さん、公安の護衛は車1台でしたか?」
椎奈「え? はい、そうですけど…」
キャメル「分かりました。…少し速度を上げます。後ろから怪しい車が数台つけてきているので」
椎奈「(え? 怪しい車?!)」
どう言うことだ、と困惑する椎奈をよそに、キャメルは言うが早いか宣言通りに速度を上昇させる
スピードが増してきているのを後部座席で感じながら、椎奈は後ろを向いて車の特徴を確認しようとし、目を見開いた
なんと、彼女たちの車に張り付くように追いかけてくるのは、白のRX-7であったからだ。その後ろにも2台追いかけてきていて、思わず顔が引きつらせる椎奈
椎奈「(う、嘘でしょ…。零さん直々にカーチェイスに加わったよ…赤井さんどうなったの?!)」
キャメル「…っしつこい運転手ですね。ふりきります!」
椎奈「ま、待ってキャメルさん! あの車は安室さんのなの!」
ジョディ「ちょっ…それって…組織が、バーボンが私たちを狙ってるってこと?!」
椎奈「いや、そうじゃなくって…」
キャメル「飛ばしますよ!!」
椎奈「え?!」
安室の正体を知らない彼らは組織の追っ手と勘違いし、キャメルはちょうどカーブに差し掛かったところでスピードを上げハンドルを回した
それに習って後ろの車もカーブを突破し、スピードを上げてぐんぐん追いついてくる
いきなり始まったカーチェイスに、椎奈は涙目になって縋るように呑気に寝ているユキを抱きしめた