【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
「誤魔化しておいたのに…」と降谷はコナンの知識力と推理力に素直に驚いてみせた。
その顔を見た赤井がフッと笑うと、降谷の機嫌はまた急降下。鋭い視線でしばらく赤井を睨んでいたが、飄々と紅茶を飲んでいて手応えがないため諦めのため息をついて立ち上がった
降谷「組織にお前を突き出すつもりはない。だが許可なくFBIが日本で勝手に捜査をしていること、そして楠田陸道の死体遺棄及び損壊に関して…。全てが終わったあと追求してやるから覚悟しろ」
赤井「ああ、当然のことだからな…。ついでに、俺からも一つ渡しものがある」
赤井はそう言うとすぐに立ち上がり、近くになる棚の引き出しを開けた。そして出てきたのは一丁な拳銃である
赤井「楠田陸道が自殺に使った拳銃だ。ここは日本。君たち日本警察の畑だから、そちらが調べやすいだろう?」
降谷「ああ。貰っておこう」
降谷はありがたく赤井から拳銃を受け取ると、落とさないよう懐に閉まった。そしてこれ以上用はないと無愛想に立ち去ろうとした時だった
不意に、降谷の携帯に電話が入ったのだ。降谷は携帯を出してその相手を見た途端、目を見開いてすぐに応答した
降谷「俺だ! どうした?!」
部下a《降谷さん! 椎奈さんがFBIの連中と車で移動しています!》
降谷「なっ?! FBIと?! 追跡はしているんだろうな? 目的地の予想は」
部下a《来葉峠です! ですがどうやら、椎奈さんは自分からついていったようで…》
降谷「分かった、すぐに赤井とそこに行く」
チラリと降谷が赤井を見ると、彼は一つ頷いた。
すると彼らはそのまま工藤邸を出てRX-7に乗り込、来葉峠に走らせた。運転する降谷の顔は酷く険しいものだった
ーーー来葉峠
降谷たちが工藤邸からこちらに向かっているのを知らないジョディとキャメルは、椎奈を乗せて来葉峠の坂を昇っていた
そしてジョディは待っているまでに推理した赤井生存説を椎奈に聞かせた
ジョディ「───これが、私たちが考えたシュウが生きていると考えた推理よ。どう?」
椎奈「どう、というのは? 聞く相手は私ではなく、赤井さん本人なのでは…」
ジョディ「彼に聞いても、うまくはぐらかされておしまいだわ…。それに、あなたは未来を知っているんでしょう?」