【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
椎奈を乗せたFBIの車は前方の車の横を通り過ぎ、マンションから離れて行く。
その後ろ姿を車内の人影3名がバックミラーで確認すると、しばらくしてから広いスペースで道をUターンし、追跡を開始した
その車の運転席には眼鏡をかけた公安警察・風見が座り、助手席と後部座席には部下が2名座っている
部下a「風見さん、椎奈さんを連れて行ったあの連中、FBIですよね?」
風見「ああ」
部下b「今すぐ、降谷さんに報告した方が…」
風見「ああ。1人は降谷さんに連絡を! もう1人は村田さんや同期である捜査一課の刑事に連絡しろ!」
部下「「はい!」」
それから、車内は沈黙する。
静かなカーチェイスが街中からスタートした
ーーー工藤邸
安室「そこから先は簡単でした…来葉峠の一件の後…その少年の周りに突然現れた不審人物を捜すだけ…。そしてここにたどり着いたわけです」
ソファにもたれ、堂々とくつろいでいる安室は、確信に満ちた笑みを浮かべた
安室「あの少年とこの家の家主の工藤優作氏がどう言う関係かまだ分かっていませんが…。あなたがあの少年のおかげで、椎奈さんを引っ越させてまで住まわせてもらっているのは確かなようだ…」
安室はまた、カップを取って一口紅茶を飲んだ
安室「だから今すぐそのマスク、取ってくれますか? 沖矢昴さん……。いや……
……FBI捜査官・赤井秀一!」
その時、沖矢がマスクの下でフッと笑った。
そして、糸目であったはずの沖矢の目は開かれ、グリーンの瞳が露わになる。さらに彼は首のチョーカーに手を伸ばし、真ん中のボタンを押した
沖矢「…さすがだな、降谷零くん。やはり君は、敵に回したくない男の1人だ」
安室「…ふんっ。やっと本性を見せやがりましたか、赤井」
さっきまでとまるっきり違う声と口調で話す沖矢。いや、今は赤井といった方が正しいか。
対する安室は、不機嫌極まりないといった表情を見せた。すでに降谷零のそれだった
赤井「だが、あの少年にあだ名のことを話したのは失敗だぞ。彼に今日、探りを入れられた。助けられた手前協力してな…お前の正体は気づかれているぞ」
降谷「! 本当か? なんて恐ろしい子だ…」