【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
沖矢「じゃあそのグルの女に頭に向けて空砲を撃てと頼んでいたんですね?」
安室「いや…。頭を撃てと命じたのは監視役の男…」
おそらく、予想していたのだろう。監視役の男であるジンが、必ずドドメとして頭を撃たせることを───
ーーーマンション前
キャメル「し、しかし…とても信じられないです…」
赤井がその携帯に触れたのは、水無伶奈が組織に奪還される前のことだった。おそらく赤井は、その時点で自分を殺せと彼女が命じられると想定していたのだ
ジョディ「…シュウならそれくらい…」
その時、ジョディは車の前に現れた人影にハッとなった
ーーー工藤邸
沖矢「なかなかやるじゃないですかその男…。まるでスパイ小説の主人公のようだ…」
安室「だが…この計画を企てたのは別の人物…」
男を褒め称える彼に一瞬眉を寄せ、安室は否定した
安室「そう…。別の人物…。その証拠に、男は撃たれた刹那に呟いている…」
───『まさかここまでとはな……』───
沖矢「『まさかここまでとはな……』ですか…。私には自分の不運を嘆いてるようにしか聞こえませんが…」
安室「ええ…当たり前に捉えるとね…。だが、ある言葉を加えると……その意味は一変する……
───『まさかここまで…読んでいたとはな…』───
そう…。この計画を企てたある少年を賞賛する言葉だったというわけですよ…」
沖矢「なるほど…面白い…」
沖矢のまったく変わらない、けれど怪しげな反応に安室は目を鋭くした。マスクで表情が読めないことが、尚のこと彼を苛立たせた───
ーーーマンション前
ジョディはふと前方が車のライトで照り、見えた人物を───椎奈を見つけると、彼女は助手席を出て追いかけた
ジョディ「ちょっと待って!」
椎奈「…え?」
振り返った椎奈は目を丸くする
椎奈「えっと…なんでここに?」
ジョディ「あなたに話があるの…。シュウについてね」
椎奈「…っ!!」
その瞬間、彼女は大きく目を見開いて驚いた。ジョディは「移動するから来てくれる?」と椎奈が頷くのを確認して車に連れ込む