【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第13章 〜緋色編(交錯・帰還・真相)〜
ーーーマンション前
ジョディ「コーティング!」
まだ停車中の車内で、ジョディが閃いたと声をあげた
ジョディ「きっとあの時、シュウは指先を透明な接着剤か何かでコーティングしてたのよ! 念を入れて両手の指に!」
『あの時』。それは、コナンくんの携帯を掴んだ時のことだ。そうしておけば、携帯に自身の指紋を付けずに済むということだ
キャメル「じゃあ…あの携帯に付いていた指紋は…」
ジョディ「シュウのじゃない! その前に手に取った、楠田陸道の指紋よ!」
キャメル「じゃあつまり、来葉峠で頭を撃たれ車ごと焼かれたあの遺体は…」
ジョディ「楠田陸道の遺体だったってわけ…。状況はよく分からないけど、おそらくシュウは自分と同じ服を着せた遺体を車に乗せていて、水無伶奈に撃たれたふりをしてタイミングよく遺体とすり替わったんだわ…」
それを聞いたキャメルは、ハッと息を呑んだ
ーーー工藤邸
沖矢「なるほど…。なかなか興味深いミステリーですが…その撃たれたふりをした男、その後どうやってその場から立ち去ったんですか?」
安室「それを答える前に…」
安室は、大事な話をしているのだからテレビを消して欲しいと言った。けれど、沖矢はマカダミー賞が気になるらしい。
安室はそれを聞いて小さくため息をついた
安室「(…まぁ、この番組には椎奈の父親の優作さんも出るらしいから…。消すのも申し訳ないし大目にみるか…)」
沖矢「…それで? その男はどうやって?」
安室「その男を撃った女とグルだったんだしょうから…おそらくその女の車にこっそり乗り込んで逃げたんでしょうね…。離れた場所でその様子を見ていた、監視役の男の目を盗んでね…」
沖矢「監視役がいたんですか…」
マスクもあり、表情の変化もなければ声音の変化も特にない。あくまで、ただのミステリーとして話しているのだ
安室「ええ…。監視役の男はまんまと騙されたわけですよ…。何しろ撃たれた男は頭から血を吹いて倒れたんですから…」
沖矢「頭から血を?」
安室「だがそれもフェイク。撃たれた男はいつも黒いニット帽をかぶってましたから、この近所にはMI6も顔負けの発明品を作っているハカセがいるじゃないですか…。彼に頼めば空砲に合わせて血糊が噴き出す仕掛けぐらい簡単に作れそうだ…」