【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第12章 〜緋色編(序章・追求)〜
コナン「左手でライターの火をつけようとしてた───神笠さんってことになるよね?」
安室さんが、ニヤリと笑った
目暮「なるほど…。左手で花丸をかけば逆向きになるというわけか!」
神坂「た、たしかに俺は左利きだが中から書く派なんだよ!だからその花丸は俺が書いたんじゃ…」
安室「いや、あの花丸は渦巻きの中に細まり抜けていく。外側から書いた証拠ですよ。それにあなた言ってましたよね? 彼女は採点中だったそうだから、足し算引き算で頭の中を数字が飛び交って時間を間違えたって…。小学校教師なら他の教科も教えるのに、どうしてわかったんです? 採点していたのが算数のテストだと…」
───さあ、言い逃れしてくださいよ。犯行現場で見たから、以外の答えがあればですけど…
その後、彼は罪を認め動機を話した。
娘のテストの採点が可笑しかったから、ついカッとなって犯行に及んだらしい
そして神笠さんは、警察の手によって署に送られていった。
渋谷さんの危篤の連絡が来ることなく…───
*
学校を出て家に帰っていくうち、辺りは真っ暗になっていた。
まだまだ家に距離があるため、思わず長いため息をつきたくなる。というか、ため息が出た
椎奈「ごめんね、お腹空いてるだろうけど我慢してね…」
ユキ「なぅ」
私はもう一度ユキを抱え直し、歩き出した。しかしその時、プップーッというクラクションが聞こえた。すると見慣れた白のRX-7が停車する。運転席のドアが開かれると安室さんが出てきた
安室「椎奈さん、間に合って良かった…」
椎奈「え?」
安室「ささ、送っていきますから乗ってください!」
椎奈「え、ちょっと…」
慌てる私をよそに、安室さんは私を助手席に突っ込むと自分も運転席に移動してあっという間に車を発進させた
沈黙の中2人とも口を開かないのはどうかと思い、迷いながらも話しかけた
椎奈「ねぇ、安室さん…」
降谷「盗聴器は調べたさ。今は降谷零だ」
椎奈「零さん…私に話があるんでしょ?」
降谷「ああ。やっと分かったんだ。赤井が生きていることも、そのトリックも…。俺は明日、奴の化けの皮を剥ぎにいく…」
椎奈「…!」
その言葉に、私は思わず息を呑んだ