【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第12章 〜緋色編(序章・追求)〜
さすがに片方の友人に関して揉めるというのは、見過ごせない。私が両方の言い分を立てながら仲裁に入ると、不満そうに一瞬眉間にしわを寄せた安室さんが「なるほど、ご友人でしたか…」とポーカーフェイスに戻った
安室「だとしたら、FBIに恨みを持った輩の仕業って線も考えられなくはないですよね」
萩原「…あ、それもそっか…」
松田「だとしたらシャレになんねぇぜ? FBIともあろうもんが、他国で殺人の火種になるなんざ…」
伊達「ま、確証はねぇけどな」
ジョディ「なんですって?!」
双方に伺えるのは、相手に対する明確な嫌悪感だった。仲裁に入っても終わらない言い争いに、私はふつふつと怒りのボルテージが上昇するのを感じた
拳を強く握り、深く息を吸いこむ私を見たコナンくんが隣でびくりと震えるのに気づかぬふりをし、私は怒り任せて叫んだ
椎奈「〜〜!! いいかげんにしなさい!! 言い争いならよそでやってよ、煩いんだから!!!」
全員「「?!!」」
全員が、突然怒り任せに怒鳴る私を驚いてポカンと見つめてきた。それをいいことに、私は御構い無しにつづけた
椎奈「FBIと警察の国境を超えたゴタゴタなんて、この際どうでもいいでしょう?! 過ぎたことをぐちぐち言ってもしかたないのに、それをやれFBIのせいだ、やれ安室さんが置き去りにしたとピーチクパーチクとまぁ言い合って!! 結果は誰の犯行か分からず、けれど救急車が来てまだ生きてるからいいんです! そうでしょう?!」
ジョディ「そ、それはそうだけど…!」
椎奈「あなたがたの言い争いは、元はと言えばすでに抱いていた嫌悪感を今回の事件が大きく助長させただけ! 双方の怒りたい気持ちもわかりますけど、お互い嫌悪感を内に秘めることもできないんですか?! 幼稚ですね!!」
萩原「よ、幼稚…」
椎奈「だってそうでしょう?! 大人にもなって、自分の感情が制御できていない!! 嫌いなら喋らなくて結構だし、適当にニコニコ愛想笑いしてればいいんですよ!! 上っ面だけでも仲良く見せて協力して、内側で罵倒するなり愚痴るなりしてください! 特に安室さんは童顔で女性を虜にさせるの得意でしょう?!」
安室「ど、童顔…。ですが、僕が虜にしたいのは貴方だけで…」
椎奈「今言われてもトキメキません」