【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第10章 〜招き三毛猫の事件〜
舎川「あら、かなりシャイな猫と自由な猫ですわね。ご主人がよほど好きみたい…」
小五郎「…うちの猫じゃないんですがね」
安室「問題の三毛猫には去勢手術をした痕がありましたけど…」
舎川「あの時は大変でしたわ!一晩入院して戻ってきたんですが、なかなか包帯が取れなくて…。抜糸するまで、1週間ぐらいかかりましたから…」
椎奈「(…抜糸まで1週間、ねぇ)」
当時を思い出しながら教えてくれる舎川さんの発言に、私はつい毛づくろい中の愛猫を見た
そして次にやってきた2人目は、IT企業の社長である益子貞司さんだった。猫がいなくなったのは4ヶ月前の引越し時で、ケージに入れて引越し業社のトラックに乗せたのに、見るといなくなっていたらしい。
証拠として見せてくれたのは携帯のもので、亡くなった奥さんと大尉っぽい猫が一緒に写っていた。小五郎さんは雑誌の写真と並べて見てみた
小五郎「こりゃまた、ポアロの猫と瓜二つですな」
益子「当たり前ですよ! 同じ猫なんですから!」
コナン「じゃあおじさんも猫好き?」
益子「うん」
コナン「抱っこしてみる?」
益子「!!…ヘックシュン!!」
先ほどと同様にゴロを益子さんに見せた。すると、コナンくんが一歩踏み出した瞬間、戸惑いを見せた益子さんがくしゃみを一つ
小五郎「ん? 風邪ですか?」
益子「そ、そうですかね…」
安室「ちなみに、あなたの猫は去勢手術をしましたか?」
益子「ええ。でもそういうことは妻に任せていましたので詳しくは…。ただ、手術したのに包帯なんか巻いてなく、なぜかパラボラアンテナのようなものを首につけていたのは覚えてますけど…」
椎奈「(なるほどね…。でもこの人、今のくしゃみから察するに…)」
私は、つい複雑な視線を益子さんに向けていた
そして最後。3人目はフリーターの雨澤章吾さん。猫がいなくなったのは半年前で、自由が好きな彼は放し飼いしていたらしいが、突然帰ってこなくなったらしい。証拠の写真はないときた。
しかし、そんな深刻な話をしながらも彼はソファに踏ん反り返っていた。ニヤニヤと「猫と会わせれば分かる」と何度も言っている