【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第9章 〜ジョディの追憶とお花見の罠〜
女性が手を当てたお腹は、大きく膨らんでいた。それを見た子供達はパッと笑顔になった。買いに来たというのは、安産祈願のお守りだった
その様子を猫を抱えて眺めていた椎奈はにこやかに眺めていたが、心の中では苦笑いだった。この女性がただの妊婦じゃないと分かっていたからである
弁崎「家でじっとしてろって言っただろ?」
女性「あなたが全然帰ってこないから心配で見に来たんじゃない!」
ジョディ「じゃああなたはもしかして…。銀行強盗の事件の時に私にガムテープを貼った…」
女性「あら、あの時の外国人さん?」
夫婦の会話を小耳に挟んだジョディの言葉に、女性が驚いたように声を上げる。
それをそばで聞く椎奈も、銀行強盗事件には遭ってないが大体内容は把握している。たしかエレベーターで爆弾が爆発していた。そして、火傷を負った赤井さんの変装をしたバーボンが出てくる物語…。
女性「ごめんなさいね…。あれは脅されて仕方な……うっ…」
椎奈「!」
喋っている最中、不意に女性の顔が口元に手を当てて歪んだ。そして持っていた傘が手離され、女性は前に立っていたジョディの方へ倒れこんだ
女性「ううっ」
ジョディ「Oh?! 大丈夫ですか?!」
椎奈「?!」
その瞬間、椎奈は女性の目が一瞬だけ鋭いものになったことに気づいた。しかし、それは瞬きの間に元の苦しげな表情に戻り、女性は旦那である弁崎に寄り添われていた
そして、妻の体調もあるしもう帰っていいだろう、と警察に許可をもらい、弁崎は女性と仲良く一つの傘に入って人混みに消えていく…。
その様子を椎奈と見ていたコナンと灰原は、しかし弁崎夫婦に違和感を覚えていた
灰原「つわりって妊娠初期にみられる症状よね?」
コナン「ああ…あの大きさだと妊娠6ヶ月はたってるとおもうけど…」
椎奈「じゃあ他の原因じゃない? そういう場合もあるわけだしね」
ジョディ「ええ、そうなのよキャメル…」
3人で話していると、不意に聞こえたジョディが電話で話す声。どうやら同じFBIとキャメル捜査官と話しているようで、内容は火傷を負った赤井の偽物の話だった
しかし高木が財布を持って現れたことにより、電話は中断。中身のチェックを促され、ジョディはある物を見つけた