【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第9章 〜ジョディの追憶とお花見の罠〜
椎奈がそう言うと、彼らは揃って口を手で覆った。もう手遅れなのだが、この際、彼らの不注意による自業自得ってことでいいだろう
ジョディ「そうよね、気が動転してそこまで頭が回らなかったわ…。ありがとう、椎奈さん」
椎奈「いえいえ、お気になさらず」
ニコリと笑った彼女は、話もそこそこにハカセの隣に行った。そして何も語るわけではなく、ただ容疑者たちのチェックが行われる光景を見つめる
そしてジョディはそんな椎奈をじっと見、コナンはジョディを見ていた
ジョディ「(一体どういうことなのかしら、彼女…。完全に公安に味方するわけでもなく、FBIに味方するわけでもなく…。両者の間を取り持ってるよう…。彼女が預言者だなんて話もあるし、全てが意味があるように見えるわ…)」
コナン「(…ジョディさんが、姉さんを見てる? 俺が2人だけで話した時に、バーボンと親しくしてるって言ったから? いや、でも姉さんは絶対こちら側だって説明したし…)」
コナンには、ジョディが姉に向ける視線の意味がわからなかった。けれど、数時間前に日本警察ともめていたのだからと、「彼らと親しい姉に近づきがたいのかもしれない」とコナンは考えた
椎奈「…それで、ハカセ。あの3人の中に見た犯人はいる?」
ところが椎奈は、そんなジョディとコナンの思案など毛ほども気づかず、不意にハカセに話しかけた。するとハカセは犯人について思い出しながら容疑者を見て口を開いた
阿笠「うーむ…まぁ、あの杖をついた老人が怪しいといえば怪しいんじゃが…。犯人が持っていたのは30cmくらいの細い棒。杖は付いておらんかったし…。犯人が被っていた帽子も、老人のハンチング帽や女性のニット帽ではなく登山帽のようじゃった。それに、あの男性のような席もしておらんかったしのぅ…」
灰原「でも、風邪を引いてるふりをしてるかもしれないじゃない?」
コナン「それはねぇよ。最初にあの人に会った時点では俺たちとハカセが知り合いだなんて知ってるわけないだろ? その俺たちの前で風邪を引いてるふりなんてする必要があるねぇからな」
コナンの説明に、灰原が「それもそうね」と納得した