【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第9章 〜ジョディの追憶とお花見の罠〜
椎奈「あ、かず……中居さん」
中居「椎奈…」
彼は顔を俯かせ、声をかけたがどう話したらいいか分からない様子だった。だから私から質問してみる
椎奈「…中居さん、彼女にはいつから注意を?」
中居「メールの知らせが来て内容を見たんだ。その時ちょうどトイレのそばにいたんだが、もう…」
椎奈「…え?」
私は、「そんな馬鹿な…」と思った。彼が嘘をつくなどあり得ないから真実だろうが、だとしたらスリの黒兵衛と別れてすぐに送ったメールは時間を飛び越えたというのか…
私はその憶測にサッと顔を青ざめさせ、一度人混みを抜けた。そしてお互いに携帯を出し合い、履歴を見て愕然とした
中居「…これが世に言うタイムラグってやつだろうな」
椎奈「着歴と送信履歴の時間がズレてる…。これじゃあまるで、決まった流れは変えさせないって言われてるようね…」
なんと、私が送ったメールは時間を超え、犯行後に中居さんに届いていたのだ。やはり、この世界のベースとなる時間軸に起こる事象は、変えられないのかもしれない…
なんともひどい話だ、と私は瞼を伏せながら思った───
ーーー第三者side
それから現場の方では、目暮が駆けつけるまでお兄さんたちによる捜査がされていた。
スリの時に入れられるという五円玉が3枚置かれていたことから犯人は黒兵衛かと思われたが、どうやら違うらしい。
被害者である矢谷郁代の持ち物には、たくさんの黒い五円玉が小銭入れに入れられていたのだ。つまり、彼女が黒兵衛自身である。
そして彼女が輪ゴムで止めた札束の中には、携帯を使って5mの誤差で位置がわかるらしいGPS発信機が入っていた。
よって容疑者は、スリの被害者かもしれないと結論付けたのだった
それから数分後である。本部から応援が来たのは。
目暮「…しかし本当かね。この撲殺された女性が捜査3課が長年追っていたスリの黒兵衛だというのは…」
伊達「間違いありません」
伊達は遺体を調べて出てきた黒い五円玉の説明をした
高木「たしかに…。黒兵衛はスッた相手の懐に黒い五円玉を3枚入れていたようだけど…」
目暮「それで、この黒兵衛が撲殺されたところを見たというのは本当ですか。阿笠ハカセ」