【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第9章 〜ジョディの追憶とお花見の罠〜
それを聞いて誰よりも早く動いたのは、日本警察3人組だった。
その次にコナンくん、私、そしてジョディさんだ。
現場と思われる場所では野次馬が何十人と押し寄せていて、私たちが人混みを掻き分け先頭に出ると愕然とした
数十分前に見かけた小太りの女性が、頭から血を流して倒れているのだから……。それに顔を険しくしたお兄さんたちはすぐに遺体に近づいた
椎奈「(そんな…どうして? 和人お兄さんにはメールを送って、遅かったけど了承の返信が来たのに…!!)」
歩美「うそっ…」
元太「さっきのおばちゃんじゃねぇか!!」
光彦「なんで…」
遠巻きに突っ立っている私や子供達をよそに、彼らは遺体の検証を進めていた
萩原「殺害されてからそんな時間が経ってないみたいだね…」
松田「遺体のそばにマジックで黒く塗った五円玉がある」
コナン「黒兵衛か!」
ジョディ「黒兵衛?」
伊達「スリのあだ名さ。スッた相手の懐に黒い五円玉を3枚忍ばせてるのが所以らしい」
ジョディ「でも…なんでそんなことするのよ?」
松田「噂じゃあ語呂合わせで五円玉の『5』、黒兵衛の『黒』、それが『3』枚で、自分のために稼いでくれて『ごくろーさん』っつー意味らしい」
その説明の直後、中居さんとハカセがお巡りさんを連れてやってきた。するとやってきた警官がジョディさんたちを見て「遺体から離れなさい!」と言った。
そこで、コナンくん以外の全員が胸ポケットに手を入れた
ジョディ「私は───」
松田「悪いが、俺は警視庁捜査1課強行犯係の松田陣平だ」
萩原「同じく萩原研二と」
伊達「伊達航だ。ただちに神社の出入り口を封鎖しろ! 本部に至急連絡を頼む」
警官「は、はい!」
航お兄さんのテキパキとした指示を受け、警官はまた人混みに消えていった。ジョディさんは自分の名乗りを邪魔した3人を睨む
ジョディ「ちょっと、どういうつもり?!」
松田「どういうつもりはこっちだな。俺たちは“日本の”警察として職務を全うしている。休暇来日が口実のFBIに、面目潰されちゃかなわねぇ」
ジョディ「…っ」
なんとなくその気持ちがわからなくもないジョディは、言い負かされて悔しそうに唇を噛みしめる。
その様子を未だ愕然と見ていると、そばに来た中居さんに肩をトントンと叩かれた