【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第7章 〜甘く冷たい宅配便〜
苦笑いでコナンくんにそう言うと、彼は唇を噛み締めながら今後どう動くか慎重に考え始めた───
ーーー安室side
大尉の食事が終わり、お皿を回収する梓さんとともに店の外に出た僕はさっきの紙について教えてもらっていた
なぜかさっきから執拗にユキが僕の足をつついてくる
安室「…え? タクシーのレシートの文字が消されていた? さっき僕に見せようとしていたのはそれだったんですか?」
梓「ええ…。たしか、Corと、Pと、seって文字の間が消えてて、印刷ミスかなと思いましたけど…」
梓さんの話を聞いて、僕は眉をひそめた。
Corpse……コープス、死体…!!
安室「…その三毛猫が毎日ここに餌を強請りに来るのを知っているのは?」
梓「わりと最近来るようになったから…知ってるのは私とマスターと安室さんと、あとはコナンくんくらいですけど…」
安室「へぇ…江戸川コナンくん、ですか…」
必死に椎奈が庇護しているのに、まったくあの少年は……
興味をそそられっぱなしの少年の名前に、思わず口角を上げた。しかし、「それと…」と続ける梓さんに僕は表情を戻す
梓「このレシートを取るときに首輪に触ったんですけど、かなり冷たかったような…。白猫の方も、頭を撫でたときにヒンヤリしてて…」
安室「…!」
そこまで聞いて、コナンくんたちの状況を察した僕の取るべき行動は一つだった。エプロンを解き、たたみながら、
安室「レシートですけど、たしかあっちの方に飛ばされましたよね?」
飛ばされていった方向を指差した。すると、梓さんがエプロンを受け取りながら「え? ま、まさか探すんですか?!」と困惑した声を上げる
安室「マスターには、体調を崩して早引きしたと言っておいてください! 今日のバイト代はいらないからと!」
梓「あ、はい…」
呆然となる彼女に背を向け、僕はレシートが飛ばされた方に走っていく。その後を追ってユキも走ってきた。ポケットからスマホを取り出し、さっそく調べだした
安室「(風力、風向き、この周辺の建造物の立地条件を考慮に入れてシュミレーションすれば、風の流れが読めて飛ばされた先が絞り込めるはず…!!)」
ーーー安室side終了