【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第7章 〜甘く冷たい宅配便〜
しかし次の瞬間、強い風が吹いて梓さんが持っていた紙がそのまま飛んで行ってしまった
安室「今の何だったんですか?」
梓「いえ、何でもないです!」
安室「そうですか」
何もないというなら特に追求する必要がない。
梓さんが中に戻るので僕も入ろうとした時、服がくいっと引っ張られた
その感覚に何だと下を見ると、目を見開いた
安室「えっ…どうしてユキが…」
ユキ「にゃあ〜」
安室「なんだ。大尉の友人…というより、猫友は君だったのか…。椎奈さんはどうしたんだい? シフトが終わったら構ってあげるから、少し待っていてくれないか?」
ユキ「にゃあ?!」
てっきり構ってほしさに僕の服を引っ張ったのかと思い、僕は今度こそ店の中に入ってしまった
飼い主からの任務を遂行すべく、必死にドアを前足で開けようとしているのを知らずに───
ーーー安室side終了
*
私たちがトラックに閉じ込められてから、どれくらい経ったのか分からない。けれど寒さは時間をかけて刻一刻と私たちの体にダメージを与えている…。
特に薄着である私は、体の冷えが尋常じゃなかった…。
そしてトラックが7丁目まで来た頃
彼らはコンテナの開けたままの状態で、時間指定の荷物があって2丁目に戻ると話していた
それを聞いていたコナンくんたちは、コンテナが閉まった後で話し始めた
元太「なぁ、コナン…。猫を行かせてからもう時間経つけど、誰も助けに来ねぇじゃんか…」
歩美「やっぱりあの暗号、難しすぎたのかな…」
コナン「もしくは、首輪から暗号の紙が外れてしまったか…」
灰原「それよりどうするの? 配達する荷物が減ってきて、隠れる場所がなくなってきてるわよ…」
椎奈「……」
哀ちゃんの言う通り、荷物はもう少ししかない。荷物にもたれて座りながら、辛うじて感覚を保っている状態でその様子を眺めていた
と、哀ちゃんがコナンくんのそばに近づいてまた小声で話し始めた
灰原「…あの二人組、あなたの腕時計型麻酔銃やキック力増強シューズでなんとかならないの?!」
コナン「そいつは俺も先に考えたけど、もともと電池切れ寸前な上にこの寒さで電圧が下がってピクリともしねぇんだよ…」
椎奈「まずいね、それ…」