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【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2

第2章 〜探偵たちの夜想曲(ノクターン) 前編〜




椎奈「(…このシチュエーション、見覚えがある…)」


こうしてよく考えると、これはある事件の一部始終ではなかっただろうか?

どうやら私は、闘牛もビックリするくらいフラグへ思いっきり全力突進してしまったらしい


椎奈「(…でも、今更思い出したところで手遅れよね。それに、彼の任務の邪魔になる…)」


けれどせめて、今回も事件解決に貢献しよう…

私はそう決心をつけたところで、再びコーヒーに口をつけた。そんな私の憂悶を安室さんが見ていたことには気付かず…









それから、依頼人が現れないまま時間だけがすぎた頃…


コナン「…来ないね。依頼してきた人」

蘭「うん…」

安室「もしかしてこの近辺に、コロンボという店が2つあるとか」

小五郎「ねぇよ」


小五郎さんが携帯を出し、その依頼人さんにメールを作っている


椎奈「会う場所をここに変えようってメールに返事はしたんですよね?」

小五郎「ああ。すぐに返信したし、ここで待ってるってメールもさっきから何度も送ったけど、返事がこねぇんだよ…ん?」


何か不可解なことを見つけたような小五郎さんの声に、全員の目が小五郎さんへ向く


小五郎「昨夜見た依頼人のメールとさっきのメール、アドレスが違ってるな…」

コナン「え?」

蘭「それって携帯が充電中とかで、友達の携帯借りて慌ててさっきのメール送ってきたんじゃない?」

安室「そしてその友人は携帯の電源を切ってしまったとか…」

小五郎「おいおい! 返事したの、さっきのメールアドレスだぞ?!」

椎奈「じゃあ返事が来たのを知らずに待ってるかもしれないですね。約束どおり探偵事務所で…」


その結論に至った私たちは、すぐに会計をすませると探偵事務所に帰ることになった

そして帰り道の出来事。安室さんが変装した私の隣に来たかと思うと、ギュッと手を握られた


椎奈「!!」


私が驚いて顔を上げると、そこには吸い込まれそうなほど凛とした眼差しの安室さんの横顔

そして、彼は小声で言ってくれる


安室「…今日1日、僕から離れないでください。大丈夫、一人で悲しませやしない」

椎奈「…っ」


思わず息を呑んだ私の手を、彼の頼もしい手が一層力強く握ってくれたーーー
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