【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第7章 〜甘く冷たい宅配便〜
途端、宅配人たちに威嚇したユキ。
彼女はそのまま飛びかかると、跳び箱のように痩せた方の男の顔面をジャンプ台にして飛び越えてしまった
?1「なっ?! この猫…!!」
大尉「にゃあ〜!!」
男2人の視線がユキに刺さると、抱えられたままの大尉が暴れ出し、小太りの男の方を飛び越えた
そしてそのまま2匹は一緒にどこかへと走り去ってしまった
その後、男たちはたかが猫と解釈したらしく、放ったらかして荷物を届けに向かった。扉が閉まってから、私たちはホッとひと息つく
光彦「後は大尉とユキに託しましょう」
元太「そうだな」
歩美「うん」
そのとき、「ねぇ、ちょっと…」と哀ちゃんが小声で私とコナンくんを呼んだ
灰原「あの子たち、ポアロに行くってことは…あの暗号、あの人も?」
コナン「ああ。逆にあの人に見せるために暗号にしたんだよ…」
椎奈「きっと気付いてくれる…。彼は例の組織のメンバー…バーボンなんだから」
それだけじゃない。彼の本職は、私たちを守る正義の味方なんだから───
ーーー安室side
客足がだいぶ落ち着いたこの時間、店の中で僕は洗い物をしていた。すると、店の外から最近恒例となっている鳴き声が聞こえた
?「にゃあ〜、にゃあ〜」
安室「! 今日は随分遅い来店だな…」
誰かを呼ぶ猫の鳴き声にそう独りごちて、僕は奥にいる梓さんを呼んだ。すると彼女は餌を用意して店の外に出た
梓「あら、大尉。今日は遅かったわね…お友達を連れてきたからかしら」
大尉「にゃあ」
閉じられたドア越しに、1人と1匹の話し声が聞こえた。大尉が友達と来たということは、その子も猫の常連になるのだろうか
そのうち猫カフェみたいに猫がいっぱい来そうだな 、と馬鹿なことを考えて、苦笑いになる。
すると、奥からマスターの声が聞こえた。梓さんを呼んでくれと言われ、僕はドアを開けて外にいる梓さんに声をかけた
安室「梓さん。マスターが呼んでますよ」
梓「あ、はい。…そうだ! 安室さんって探偵でしたよね?!」
梓さんが思い出したように聞いてきて、突然のことに困惑しながらも肯定した。すると、梓さんがくしゃくしゃになった紙を見せてきた
梓「じゃあ、これってなんだかわかります?」