【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第7章 〜甘く冷たい宅配便〜
コナン「…いや、やめておいたほうがいい。どうやら俺たちの前に、もうお客さんが乗ってたようだぜ」
子供達「「え?」」
コナンくんの言葉の意味がわからず、子供達はコナンくんがライトを使って覗いているダンボールの入れ物に近づいて中を見た。私も同様に中身を見、その途端、全員が顔色を変えた
ダンボールの中身は、なんと男性の遺体だったのだ……
灰原「…どういうこと?」
コナン「さぁな…。この人がどこの誰で、なんで殺害されたのか分かんねぇけど…」
椎奈「殺ったのはおそらく、さっきの宅配業者の2人ね…」
子供達「「ええ?!」」
これで、安易に外には出られない。
遺体を見て、私はこの事件を思い出したのだ。話の流れも、そして最後にやってくる救世主のことも
哀ちゃんに上着を渡し、薄着になった光彦くんに今度は私が脱いだ上着を羽織らせた
光彦「えっ。椎奈さん…?」
椎奈「いいから着てなさい。子供は大人より体が弱いの。私なら大丈夫…」
私が強くそう言えば、光彦くんは迷いながらも「あ、ありがとうごいます」と手早く上着を着てくれた。大人用で深かいけれど、まぁ大丈夫だろう…凍傷は避けられる
しかし、冷凍のコンテナを利用するとは犯人も考えたものだ。腐敗速度が落ちて死亡推定時刻も遅れるし、遺体を放置しても2人は仕事をしていたことになって容疑者から外れてしまうのだから
椎奈「玄関先でわざと荷物を落として届け先に顔と名前を印象付けたかったのは、後で警察に『たしかにこの時間、荷物を届けに来た』と証言してもらうため」
コナン「コンビニのトイレを頻繁に借りに行けば、防犯カメラに映りアリバイになる。腹でも壊したとでも言やぁ、怪しまれないしな…」
それに加え、遺体の入っているダンボール箱は角が潰れて側面が汚れている。これは適度に箱ごと遺体を動かして紫斑が出にくくしている証拠だ
灰原「ちょっと待って…じゃああの2人に私たちが見つかれば…!」
コナン「ああ。6人ともこの中に閉じ込められるだろうぜ…凍え死にさせるためにな…」
光彦「そんな…っなんとかならないんですか?!」
元太「扉が開いたときにバッと外に出るとかよ!」
灰原「無理よ」
早く危機を脱しようと光彦くんや元太くんがそう言うと、哀ちゃんが即座に切って捨てた