第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。
……丸2日も…………?
「丸2日!?!?痛だだだだだだだ…」
慌てて飛び起きると一気に頭に激痛と、腕に痛みが走って思わず抑え込む。
いやそんなことをしてる場合じゃない!丸2日…って、地球に停泊するのは7日間。私は初日に神楽にあって、そこからなんやかんやで地球観光を楽しんだり、失った神楽との日々を取り戻したり、ついでに地球のゲームなんか買い漁って船でやり込み要素までやって……!ってそれは関係ないか…。
でもその計画が全ておじゃんになる!!!慌てて飛び出たのも神楽に真っ先に会いたいと同時に、地球のやりたい事をたんまり予定に組んだおかげで、時間がなかったからだというのに…!!!なぜ…。なぜ………。
「ああぁ危ないですよ!そこ、点滴の針刺さってますからあまり無闇に触らないで下さい…。その後様子だとまだ体調も宜しくないようですので、しばらく入院…」
「そっ…それは困る!!!私はやらなきゃ行けない事がたくさ…あいたたた……。」
一生懸命弁明しようとするが、頭がじんじんと痛んで思わず声が出る。
「ダメですよ。貴方、まず栄養失調です。ついでに脱水にもなっているんですよ。運ばれてきた時は肌がものすごく腫れていて、意識がない間もしきりに魘されていたようですから…。」
栄養失調…には心当たりしかない。夜兎のくせにほぼ食べ物が喉を通らない体質。脱水は…慌てて船を出たから水を飲むの忘れたか…。
肌が腫れてるのは…………やっぱり地球は夜兎の居場所じゃないな…。
「はぁ…それはとんだご迷惑をお掛けしました…。でも命に変えても行かなくてはいけないんです。…それより、私は運ばれた…って、誰に?」
2日前の出来事があまり思い出せないのも、そもそも飛び出した時点で地球の熱にやられていたからだろうか。
「それなら、真選組の方がパトカーに乗せて…。…分かりますかね?警察ですよ。地球の。貴方を運んでからはすぐに帰られましたけれど…。それより、身分を証明するものも、傘以外の持ち物も持っていないようだったので、まずお名前から…」
…なるほど、行倒れた所を警察が何とかしてくれていたのか…。
身分を証明するもの…って私は財布や携帯を…………船に置きっぱなしで来たのか……。
……自分のアホ加減により頭が痛くなってきた。