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【銀魂】夜兎地球放浪記

第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。


ズケズケと天人に向かっていく沖田には目をくれず、ガンを飛ばしあっている神恵と天人グループ。沖田が交わればもっと面倒なことになると踏んだ土方は急いで追いかけた。


「すいやせん。ちょっとお話聞きたいんですがねェ。」

沖田の呼び掛けで天人達はギロリと声のするほうを向いた。神恵は相変わらず、天人の方を見上げている。


「アンタ達、こんなところで何してやがるんですかィ。喧嘩なら他所でやってくだせェ。」


睨まれた沖田は怯みもせずに投げかける。口調では至極真っ当なことを言っているが、沖田の思惑は、喧嘩を止めることではなく他所で喧嘩をさせて潰し合わせることだと察した土方はフォローに回る。


「…悪ぃんだが、こんな道の真ん中で話し合っても、一般市民の邪魔になるんでな…。仲裁ならこの真選組が請け負ってやるから何があったか…」


「…?喧嘩なんて俺達してないんだけど…。」

「「…は??」」

動物型の天人は先程とは違いキョトンとした顔で話し始めた。それでも相変わらず神恵は遠くを睨みつけている。


「ぇ〜〜〜…。ウチら、逆ナンされてたなんすけど…。この子に道聞かれたから答えてたんだけど、上の空だし、ちょうどひまだったからぁ〜〜。遊んであげてもいいかなぁ〜って話してたところで〜。」


見た目とはうってかわってチャラい口調で話し続ける天人達はどうやら、少なくとも、喧嘩をしていた訳では無いようだった。


「ナン………そりゃ悪かったなお取り込み中に。ほら総悟行くぞ。」

完全なプライベートな話だったことに気づいた土方はさっさと沖田と引き上げようとするが、沖田は簡単に退かなかった。


「じゃあなんでそっちの女はずっとアンタ達のこと睨みつけてんですかィ。」

確かに、声をかけた側である神恵は起きたの呼び掛けにも応じず、天人とも目を合わせて黙り込んでいた。


「えぇ〜…そんなん知らねぇんだけど…。こっちから遊んでやってもいいって言ったのに黙り込んじまうから俺達も困ってたんスけど…。」



その瞬間、神恵は遠くを見つめたまま、綺麗に後ろに倒れ込んだ。
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