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【銀魂】夜兎地球放浪記

第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。


電話が切れてしまったあとも必死に抵抗を続ける神恵と、それを助けるように戦っていた桂も、そろそろ体力に限界が来ていた。

しかし途切れ途切れの息の中、神恵と桂の健闘あってか、ネズミ達は数を止めることは無かったが、この2人が闇雲に襲いかかっても勝てないと学習したネズミ達は、戦うのをやめて、身を隠すものや地上へ逃げ出したりと、確実に戦う母数は減ってきていた。



そこに、如何にも柄の悪そうな侍達がゾロゾロと足並みを揃えて走ってきた。



「「「桂さァァァァァァァん!!!!!」」」


皆一斉に桂の姿を見ると声を上げ、桂を呼んだ。
あまりの気迫にギョッとする神恵と、対して桂はおぉ!と手を上げて、その侍たちを迎え入れる。


「貴様ら!遅かったでは無いか!」

「すみません!!どうしてもこっちもこの動物が多くて足止めされて…。」

普通に会話を始める桂達。それを尻目に混乱しつつまだ残っている残党狩をする神恵。


「神恵殿、子奴らは俺と同じ志を持った仲間だ。どうか仲良くしてやってくれ。」

「いやそんなこと言ってる場合ですか!」


神恵はつかさずツッコミを入れたものの、先程まで周りにいたネズミ達は、どうやら桂一派の気迫に押されて、この場には既にいなくなっていた。

やっと終わったか…と言う表情で汗と血を拭う神恵と、話し始めてしまう桂達。どうやら、倒したネズミによって電力は少しずつ回復し、節電気味ではあるが、周りが見渡せるほどには光が回復していた。



「やったぞ神恵殿!これで一先ずはアキバに光が戻った。神恵殿の活躍のお陰だ。」

喜ぶ桂とは対照的に、少し煮え切らない表情の神恵。

『いえ…桂さんがいなかったらまずここにはいないので、桂さんのおかげですよ。にしても、アキバで取り押さえたかったですが、どうやらこの様子だと街にも逃げ出して居そうですね……。』

おびただしい数いたネズミ全てを倒せた訳ではなく、また、ネズミの目的やどのようにして地球に降り立ったのかなど、元の原因は何も解決していない。


「そうだな…。江戸全域に広がったら収集がつかなくなるぞ。」

そういう桂の言葉にうんうんと同意をする攘夷志士達。
しかし、もう彼らにはどうする手立てもなかった。

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