第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。
「神恵殿か。確かにここはサブカルチャーの聖地。そのような目的で入ってくる天人も多いが、その分天人を狙う輩も多い。あまり不用意に近づかない方が良い。…して、そのゲーム機というのはまだ見つかっていないのか?」
「はい…。やっぱり弁天堂の最新機種は注目度が違うみたいですねー…。地球のゲーム人気舐めてました。」
落単の表情を浮かべる神恵に少し興味ありげに桂は問いかける。
「そのゲーム機はもしや、新しく弁天堂から出たバーチャ〇ボーイと言うやつか…?」
「いや古っっっ!!!何十年前の最新機種の話してるんですか!今日びバーチャ〇ボーイなんて置いてる店ないですよそりゃ!時代を先取りしすぎたという意味ではある意味最新ですけど…。」
「そうなのか…。前に友人に聞いた時ファミコンはもう古いと言われたので最新機種を俺なりにリサーチしていたのだが…これも古いのか…。」
ガックシと肩を落とす桂を苦笑しながら眺める神恵。どこで調べたらVBが最新機種と出てくるのか検討もつかない。
「今の最新は弁天堂の集大成Zwitchです!持ち運び、テレビ接続、本体とリモコンでの操作、今まで出ていたゲーム機の良さを全てとり入れたような夢のゲーム機ですよっ!…桂さんはファミコンがお好きなんですか?ならZwitchオススメですよ〜。ファミコンレプリカの操作リモコンもありますし、ファミコンソフトも遊べますから。」
「なんだと!?ということはまたマリオと再会の道が開けたというのか…!」
「もちろんファミコンマリオとの再会は出来ますし、輪廻転生繰り返して画質もゲーム性もグレードアップしたマリオにも会えますよZwitchなら!」
桂は目をキラキラ輝かせる。思わぬファミコンとの再会にゲーム好きの神恵よりもテンションが上がっていた。
「うむ…。俺はこの国で革命家をやっていてな。時代の流れを読まなくてはいけない。そのファミコン、俺も共に探そうではないか。俺にも神恵殿とマリオとの再会手伝わせてくれ。」
「いやゲームやりたいだけですよね。やりたいだけなのにそんなカッコつけて言わなくていいですから私もただのゲーマーなんで。とはいえ…一緒にアキバを巡ってくださるならそれは心強いです!私はマリオよりゼルダとの再会を目指してますが一緒に会いに行きましょう!」