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【銀魂】夜兎地球放浪記

第2章 会いに行くから、お姉ちゃん。


神楽は楽しそうに神恵との思い出を語り始めた。

家には時折しか帰ってこなかった神恵だったが、帰ってきては不器用ながら神威と神楽の世話をしていた。神威が出ていったあともしばらくは神楽と江華と暮らしていた思い出は、神楽にとって胸に刻まれており、たくさんのエピソードが出てきた。

楽しげに話す神楽を見て、瑠樺はまだまだ自分の知らない神恵がいることを痛感しながら、不思議と嫉妬や悲しみは生まれてこず、朗らかに話を聞いていた。


「私ばっかり話すのはなんかずるいネ。瑠樺、お前も出ていってからの神恵の話教えるネ!」

神楽は目を輝かせながら投げかける。瑠樺も神恵との思い出は沢山あった。何から話そうかと考えているうちに携帯がなり始めた。
瑠樺が画面を開くとそこには神恵副団長の文字。

「噂をすれば神恵さんから電話が来ましたよっ。どーこほっつき歩いてんだか」

神楽に画面をちらりと見せると神楽はより嬉しそうな表情を浮べる。瑠樺も少々呆れ笑いはしながら、すっかり神楽側の気持ちに入り込んでしまい、通話越しにでも話をさせてあげようと目論みつつ瑠樺は電話をとった。

しかし神恵は皆が思っていたような状況下にはいなかった。


「もしもし神恵さん?今何して…」『瑠樺!?!?!ちょっと調べて欲しいことあるんだけど!!!』

電話越しでもわかる剣幕で開口一番大音量で神恵は怒鳴るように話した。
瑠樺思わず携帯を耳から遠ざけてしまう。万事屋の3人にもその大声は聞こえていたようでびっくりしたように目を合わせた。

『あのさ!!!!なんか電気を帯びたネズミ?みたいな!生物って地球の生物?!』
声色と裏腹に腑抜けたことを抜かす神恵。どうやら動いているのか息切れもしているようで、声は途切れ途切れだ。

「それピカチ〇ウじゃないアルカ。電気ネズミネ。地球産アル。」

「うーん…。神楽さんの言う通り電気を帯びたネズミって言われてもピカチ〇ウくらいしか…」

『いやどう見ても見た目ドブネズミ!!ピカチ〇ウこんなんじゃないから!!ってか神楽さんって何!?神楽!?!え!?!』

神恵はつかさず神楽という名前に反応した。
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