第12章 出会い
シュラとの出会いから数ヶ月。
施設の空きができてシュラは施設に入れられた。
日本支部の中庭に面する廊下を歩いていると外でタバコを吸っている獅朗を見つけた。
『短い時間でもずっも一緒にいたのに。ちょっとあのこに冷たいんじゃない?お嫁さん大事にしなきゃ』
「あ?誰が嫁だよ?ガキになんか構ってられるか。」
廊下の柵に身を乗りだし挨拶もなしに声をかけた。
『シュラといる獅朗面白かったのに、残念。』
「……。」
『まぁたまには会ってあげなよー。シュラは獅朗のこと一番信用してるんだから。』
「……」
ふぅー。
返事もせず獅郎は煙草を吹かし、ちらっとフールを見たあと遠くを見つめた。
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ある日メフィストの執務室を訪れたとき
「…そうですか。報告ご苦労様でした。
で、話は変わりますが。
藤本、私言いませんでしたっけ??フールには手を出さないで下さいと」
「あぁ、そういえば言ってたな。まだ出してねぇよ。」
「まだ…??ほう。まぁフールも悪魔ですから欲には忠実だと思いますし、どうなるかはわかりませんがね。私からの忠告はここまでにしましょう。」
メフィストの視線は鋭く、殺気のようなピリッとした空気が流れるが、それは目を合わせればすぐに消えた。
「あんまりしつこく言うのもかっこ悪い。まるで私が妬いてるみたいですし☆」
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