第12章 出会い
長い廊下を進み部屋に着いた。ガチャリと扉を開けてなかへ進む。フールの後ろをついてきたメフィストがドアを閉める。
メフィストが用意してくれた部屋は和風モダンな落ち着いた雰囲気だ。
メフィストはそのまま中央のソファに進み腰かけた。フールはメフィストの前にあるテーブルに荷物を置きメフィストの方へ顔を向けた。
『そうそう、そのシュラのことなんだけど、さっき詳しく聞いたことなんだ……』
先ほど聞いた事をメフィストに話しだした。
『……とまぁそんな感じで…これからはなんとかあの子も自分の好きなように生きてほしいんだけどなぁ。』
少し俯きながらシュラのことを思った…
「藤本はそこまで詳しい話は知りませんでしたね。はぁ、実に人間の考えそうなことですね。力を得るために契約する…とは。それで制限がかかるのは自業自得ですよ。」
立ち上がりながらフールの方へと距離を詰める
『うん…でも…』
「しかし貴女は優しいですね。悪魔になっても変わらない、まだ人間的な感情がありますね。貴方は人のことを思いやる…そんなところはあのときのままだ。」
『そうなのかな?まぁ感情の面では特に変化ない?かな。普段の生活の中では体力と回復能力が上がったくらい??あっ!変身できるかwもう200年近くたつのにまだ悪魔になりきれてないねw』
気づけばルナとメフィストの距離は全くなくなり、フールは見上げるような形になっていた。
そっとして手が頬に添えられた。
『メフィ…?』