第12章 出会い
「強くなりたいって理由で、血の契約を先祖がしたんだっで。30才で死ぬ。それまでにアダシそっくりな子ども産む契約だ。母さんもあダシを産んで気付いたときにはもういながっだ…。アダシはそのために生まれてきたんだって。…だがら!相手は強いおどご!霧隠の女はそう生きていくんだ!相手は強ぐなきゃ、だがら獅朗がいいんだ!」
『そっか…。あの時の獅朗強くてかっこよかったもんねー。でもさー、せっかく八郎と離れてここに来れたんだ。八郎との約束は忘れて自分のことを考えて生きてみるのもいいんじゃない??』
にっこり微笑んでシュラを見つめた。
…自分…??
シュラはフールに言われたことが理解できていないらしくキョトンとした顔でフールを見ていた。
その時
「…チッ施設に放り込んでやろーと思ってたのにメフィストのヤロー…空きが出るまで面倒見ろって…どーすりゃいいんだよ!」
扉を勢いよく開けて姿を表した獅朗。
その姿を見て椅子から立ち上がり飛ぶように獅朗に向かい走り出したシュラ。
「しろー!アダシたちずっといっしょにいられるが!?」
「施設が空くまでだお前は俺の弟子って事にする。せいぜい邪魔にならねーようにしてろ」
「うん!」
『とりあえずは、今は大好きな獅朗と一緒に居られて良かったね。』
「あだしフールのこともすぎだよ!」
『ふふありがと』
「フールこいつ、預からねーか?俺の性格じゃ~無理だしよ。」
『えー!?今獅朗と居るって言ったばかりなのに…酷いなぁー。私はさー悪魔だよー、これから祓魔師になる優秀な子が悪魔といるなんて…まともな人間にならないよ。だめだめ。頼むなら人間にしなさい。獅朗ほどの適役はいないと思うけど?』
「いや!あだし獅朗と一緒にいる!」
フールは獅朗に笑みを向けながら
『ねっ。あなたが一番の適役よ?じゃあ、私はこれで。またねシュラ。』
…チッ舌打ちをする獅朗。
べったりだなぁ。本当にかわいい。
血の契約…
シュラのためにも何か出来るかな。
なんて思いながら二人のいる部屋をあとにした。