第12章 出会い
フールは獅朗の部屋を訪ねた。
部屋にはいると獅朗はテーブルに向かって報告書になんて書くか悩んでいた。
『ふふふっ可愛い花嫁さんが見つかって良かったね。』
「はっ?!冗談じゃねーぞ!」
『で、あのこれからどうするの??』
「とりあえず、山姥事件で少女を保護ってことで帰ったら施設にでも入れればいいだろう…」
『獅朗が面倒みないの??』
「見るわけねーだろ」
『そう……1日で任務片付いて良かったね。私、何にもやってないけど。クスッ』
「まあな…お前もこんなところにいないで早く部屋行って寝ろよ?」
『私も報告書手伝うよ?』
身をのりだしテーブルに手を付いて獅朗の書いている報告書を覗き込んだ。
フールの顔がグッと近づきフワッと石鹸の香りが漂う…
風呂上がりで、髪はにアップにまとめている。
浴衣を着ているためその場の首もとは色香を漂わせている。
獅朗は胸の高鳴るのを感じながら報告書を見ているその横顔を見た…
「お前さぁ……」
たまらず腕をつかむ。
「さっき言ったこと覚えてるのか?」
『え?』
「こんな時間に無防備な格好で男の部屋に来るもんじゃないぜ?……」
『なっ!?!』
ドサッ返事をする間もなくフールは畳の上に押し倒されていた。
「隙だらけだ…」
見上げればを真っ直ぐとフールを見つめる獅朗がいた。