第12章 出会い
「コレが山姥の正体か? …? なんだお前は…」
『えっ?!山姥の正体?そんなかわいい子が?』
「かわいいか?? 」
【そいづは俺達のモンだ…】
『っ?!』
その子供をフールは抱き抱える。
獅朗は二人を庇うように素早く動いた
〔火之夜藝速男神よ恐み恐み申す禍津神を祓い浄め鎮め給え〕
銃火器を構え急に現れた大蛇を撃った。
『八岐大蛇(ヒュドラ)ね…』
「ちっ不死かよ。こんなモン相手にしてらんねーぜ……何見てんだ阿修羅」
銃火器で倒された大蛇をみてフールに抱えられた子が叫んで、獅朗に飛び付いた。
「すぎ!!およめさんにしで!霧隠のいちぞくはだいだいつよいおとごどこどもをつぐるんだ!」
「はぁ…え!!女!?」
『どうみても女の子でしょ?』
「アダシおどなになったらびじんになるらね~いいだろ!」
「アホか気持ち悪ィ俺はガキが大嫌いなんだよ!離れろクソッ」
獅朗にくっついて離れなくなってしまったので、しかたなく旅館に連れて帰ることにした。
『ちょっと汚れてるね?お風呂一緒にはいる??』
女の子は無言で頷いた。
『貴女は名前は??』
「…………霧隠」
『それは名字だね?名前は?』
「……………………。」
『…じゃあさっき獅朗も言ってたし……
シュラ!これからはそう呼ぶねシュラ♪』
「うん…!」
『シュラはこれからどうするの?』
「アダシあの人のお嫁さんになるんだ!」
『獅朗のこと?』
「うん。しろー…」
『ふふっ可愛いお嫁さんだね。』
お風呂から上がると、シュラは疲れたのか先にはフールの部屋で寝てしまった。