第11章 休暇
『わーやっぱり中は凄いんだね!』
歓声をあげて進んでいくと急にフールはお腹を抱えて笑いだした。
「どうした?」
『…ぷっ…おっきいメフィストがいる…どんだけ自分好きなのよ…ねっ?』
涙目で笑いを堪えていた。
「はっはっ!確かにそーだな!」
二人は笑いながら奥へと歩みを進めた。
それからは乗り物を見つけては、はしゃぐフール。
『ねえ!あれ乗ろうよ!早くいこっ!』
組まれた腕は離れることもなく引っ張られ続けている…
『どうしたの獅朗?』
「んーいや…なんでもねーよ//」
__ これってやっぱりデートだよなぁー?… ___
ジェットコースター、ティーカップ、お化け屋敷…
『私、遊園地って初めてなんだよね…思ってたよりずーっと楽しいかも!でも、お化け屋敷、あれじゃまだまだだと思わない?メフィストに、もっと本格的なのって言わなきゃ。』
「一般人にはあれでちょうどいいだろ?祓魔師の感覚に合わせたらヤバイだろーが…」
『あーそっか!普段からもっと凄いの見てるもんね。ふふっ』
話をしながらぶらぶらと歩いていた。
フールはまるで子供のように辺りをキョロキョロしながら瞳を輝かせている。
隣に寄り添いそんな横顔を見ていた獅朗は思わず口端が上がる。