第9章 聖騎士
「聖騎士となった今幾つかの機密事項を知っておいて欲しい。その中で重要なことの1つは、上一級グランツフールの事だ。」
悪魔の血で人間が悪魔になると言うことは都市伝説となっている。
祓魔塾では、一応悪魔の血をなるべく浴びないように教育されている。
一般にそんな悪魔は実在するかは未確認のはずだったが、実際に存在したのか……
複雑な気持ちになる藤本。
「なぜ?重要なのですか?」
取り憑かれるということがあっても、人間が悪魔になるという前例がない。
今後いつ悪魔として敵になるかはわからないから注意する事、フールは元々強力な祓魔師だったので、その力に対抗出きるのは聖騎士だけであるだろうということだ。
この事実を知っているのはあとは名誉騎士だけ。
今は上一級祓魔師で本部にいる。
既に200年もの間正十字騎士団に在籍していて年を取らない。
他の祓魔師に気付かれない程度に世界の支部を転々としているとか。
「そんな危険な人物を正十字騎士団にいれとくなんて三賢者は何を考えてるんだか。」
文句を言いながら帰路についた。