第9章 聖騎士
その頃藤本は三賢者に会うために部屋に向かって連れられていた。
めんどくせーなと言いながらタバコを口にくわえた。
ここは禁煙ですよと注意されても耳には入っていない様子だ。
「なんだか人が集まってんなーなんあんのか?」
回りを見渡した。
そんな中にやけに目立つ服装の男。
メフィストだ。
あいつも来てやがったのか後で声でもかけてみるかっと考えていた時、メフィストは珍しく女性と話していた。
は?あの美人はだれだ?あいつ!あとで問い詰めてやる…。
その時、メフィストが藤本に気付いた。
なにかを話したあとに彼女が藤本を見た。
彼女のアメジスト色の瞳と目が合った。
遠くから見ても良く解るその澄んだ色の瞳…
藤本の口にくわえられていたタバコがポロリと落ちた。
その彼女にまるで金縛りにあったかのように見惚れていた。
メフィストが何かを伝えたあとに彼女は会釈をしてきた。
はっ!とした藤本は慌てて会釈を返した。
「藤本さん大丈夫ですか??」
「あっあぁ…」
「三賢者がお待ちです。少し急ぎましょう。」
「……あれは…やべーな…」
「はい?」
「いや…。なんでもねえ…」
足早にその場を後にした。
三賢者の集まっている部屋に入り聖騎士の称号を賜った。