第8章 開幕
『はぁ…頭がいいし元は祓魔師だったようね…強い…はぁ…長期戦は厄介……』
ロイも隙を見て近くに身をは潜めてきた。
「ふぅ…だなぁ…こいつらが今回のボスってやつかなぁ?…ふっ……お前の双魔剣であいつの首、落とせそうか?」
『うん…できるとは思うけどそこまでの力を解放したことがないよ…どれくらいの威力に成るかわからない…』
「上等だぜ。こいつをこの町から出すわけには行かねぇからなっ。何としてでも止めるぞ!俺があいつらを引き付けるからお前がとどめをさせよ。」
『…解った…』
「全力でいけよ!いくぞ!」
ロイは2体の屍人を上手く誘き寄せていく。
フールは剣を構え唱え始めた。
『この大地に根付く不死鳥 この湖に住み着く青龍 汝ら 今こそ我刃に力を示さん』
2体の神体が現れた。
〔〔…お主が我らを喚ぶほどとは珍しいな。〕〕
『久しぶりね…今はゆっくり話してる時間はないの…力を貸してね。』
〔〔ふっ良いだろう。我らの力を思う存分使え〕〕
構えていた双魔剣にそれぞれ赤い炎と蒼い水が纏った。
『いくよ…』
攻撃を繰り出しそうとしたその時、倒れていたはずのバラバラの屍人が動き出す。
ロイの足に絡みつき押さえつけ襲いかかってきた。
「っ!こいつらなんで急に動けるんだよ!!!」
そこに誘き寄せていた2体の巨漢が襲いかかる。
「くそっ!フール!殺れ!」
ロイは剣で大きく切り裂かれた。
ぐっ『ロイ兄さん!!!…許さない!!!…』
剣を握り直したその手に力が込められ震えていた。
『炎帝旋風』
巨大な竜巻が炎を含み2体の屍人を巻き込み跡形もなく焼き付くした。
『はぁはぁはぁ…ロイ…兄さん………』
「やったな……すまねぇ…な…あとは任…し……」
『ロイ兄さんーーーーー!』
フールはその場に崩れ落ちた。