第7章 任務
この辺りのはず…
ぐぁぁぁぁぁ
『こっちかっ!?』
叫び声が聞こえた。
駆けつけると叫びながら次々と人に襲いかかる男。
「きゃっ!」
転んで怪我をし逃げ遅れた女性が座り込んでいた。
駆け寄ろうとしたとき反対側に現れた。
『こっちにも…!こども…?!』
それは子供だった。
あぁぁぉぉぁ。
くっ完璧に二人も呑まれている…?!
いやっこれは!これは…屍人(ゾンビ)...?
一緒に駆けつけた祓魔師は2人を見て拳を握りしめていた。
「くそっ!手遅れみたいですね……」
『……………..
今は女性を助けなきゃ…。』
…仕方ない。私は腰に挿していた翼炎剣を抜いた。
足元にいたメフィストはスッと私の下から離れた。
一緒に来ていた祓魔師は向かってくる子供に銃を構え銃弾を浴びせた。
私は男の屍人に向かい走りだし目の前で勢いよく地面を蹴った。
屍人を飛び越えると同時に一気に首を跳ねた。
屍人たちはその場に倒れた。
剣をしまいその場を離れ、座り込んでいた女性に声をかけた。
『怪我はないですか?』
「えぇ転んでしまって少し足が…」
『手当てをしましょう。』
女性は申し訳なさそうにしていた。
彼女から屍人が見えない位置にあった樽に腰かけさせた。
『お知り合いですか?』
「………うっ。か、彼の…婚約者でした。………
……なっ…何でこんなことに……」
両手で顔を押さえながら消えそうな声で呟いた。