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【青の祓魔師】悪魔に落ちた瞳

第23章 クロ猫




【悪と化した神。猫又の討伐】か…


この猫又はここの地域の養蚕の守り神。

古から蚕を食うネズミや災害から蚕を守る代わりに祭りや供物をもらって人と共存していた。

養蚕が時代とともに廃れていくに連れて人は神を忘れていった。

で、この辺りを再開発。

神社の祈祷した後に解体始めたが事故が連発。

「神が悪魔になっちまったか…」

ふーっとたばこの煙を吐く獅郎。


神が悪魔になることはあるが、、事例は少ない。

その上、ここの猫又は人に信仰されていただけに人に対しての怨みは多きいのだろう。

数回祈祷しても尚簡受け入れる事が出来なかった。

ここまでくると上級以上の祓魔師が必要になるのも無理はないのだ。

そういった経過を踏まえ、神殺しに抜擢されたのは聖騎士(パラディン)の藤本獅郎だ。



数人の祓魔師と雪男と共に神社にたどり着く。

一般人にはただの荒れた神社だ。

「ここなのですが…今では神社の敷地に入ると特に異常現象が起きて近寄りがたく…」

「大丈夫ですよ。私たちに任せてください」

離れてもらい、祓魔師たちは敷地内に入る。



大きな猫又が毛を逆立てシャーっと息を吐きこちらを威嚇している。

尻尾を振り地面を叩く。


ーグワァァアァヴヴー

大きな咆哮に銃を構え、臨戦態勢に入る数人の祓魔師たち。

 
ーガグルルー



「俺一人で十分だよ」


銃を構えた祓魔師たちの前に立つ獅郎。


「えっ父さん!?」

「藤本さん!援護します」


「いや、いいんだ。なにもいらねぇ、待ってろ」


猫又の前へ一歩一歩と近づいていく。

ーグワァウー

近づく獅郎に対しての咆哮する。

咆哮を浴びても全く動じずそっと優しく猫又に語りかけた…


「お前はさ、人間が大好きだったんだろ?」


「だから忘れられちまって悲しかっただけなんだよな」


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