第22章 決戦
“何を苦戦しておる”
“我々が宿らないとお前の力はそんなもんなのだな”
目の前に現れたのはリヴァイアサンと不死鳥。
『!?』
『なんでここに?』
“居心地のよい住みかを汚しおって。我らも憤怒しておったのだぞ”
“少しは報復せねば消化できぬわ”
「素晴らしい!素晴らしいぞ!!やはりその剣は私が持つにふさわしい!!」
“フール、我らを使い、そのうるさいやつを始末せい”
リヴァイアサンと不死鳥はそれぞれの剣に吸い込まれていく。
『ハァハァ…わかったわ…』
深く傷を負った腕は力が入らす、剣を握るのがやっと…
剣を構えると目付きが変わり深紅の瞳がギラリと光る。
ー龍霧ー
水龍剣で柔らかく円を描き、
ー炎舞ー
翼炎剣は鋭く火の粉が降り注ぐ。
霧がロイを纏い、そこに炎を纏う斬撃が当たり爆発が起きる。
「ぅアアアッー」
その場に倒れこむ
ーハァハァハァー
右腕は爆発により吹き飛び失くなり、火傷で爛れた顔面を片手で覆う、
シューっと音を立てみるみると治癒していく…
ロイは辛うじて治った片目でフールを見つけ片手を掲げた
『あ"わ"ぁ"ぁぁあぁ!』
高く飛び上がり双剣を真っ直ぐに、ロイをめがけて降りてくる……
ー 氷 炎 嵐 ー
斬撃と一緒に氷と炎が入り交じった突風が墜ちる…
「俺の…」
ーーーー
ーーー
『終わったね…』
ロイの亡骸に呟き後をさろうと去ろうと振り向くと、リヴァイアサンと不死鳥が目の前に姿を表した。
『ありがとう…もぅ自由だよ。好きなところで好きなことをして過ごして…今まで一族に力を貸してくれてありがとうね。』
笑顔で2人に別れを告げたが、2人は動こうとはしなかった…
『?どうし…“わしらとてあそこに帰ってもつまらぬ。ここは居心地が良い…もう少し宿らせて貰うぞ”
『え?』
双剣は暖かな光を放ちすぐに光りは消えた…
魔力に満ちた双剣…
『ハハッ…お帰り…』