第22章 決戦
『色々甘いんじゃない?悪魔に唆されるくらいだし…』
「唆されてなんかないぞ?事実だ!!!」
『ただお前が弱いから悪魔に、漬け込まれただけだろう?』
「うるさい!俺は強い!今となれば真実なんてどうでも良い。くだらない過去なんか、みんな死んでるしな」
ニヤニヤと笑みを浮かべる。
「さぁ、その剣の実力はそんなもんじゃないだろう?どうした?」
『はぁーーーーー。』
大きなため息をついてフールは怒っているのか呆れているのか…
どっちとも取れるような感情を吐き出した。
ロイを冷たく睨み付けた。
『これだけやっても解らないの?心が弱いだけじゃなくて、実力もそんなもんなのね』
「なに?」
『気付かない??この剣の力』
「は?」
『もう、この剣は空よ。』
呆気に取られ一点に剣を見つめた。
今だなにも理解していないロイはただただ佇む…
『力が強かったから残りの魔力なの。
でももうほぼ使いきったみたいだし。ただの剣。残念ね。』
「……?お前何をいっている?」
『だぁかぁらぁ!カラっぽだって!』
『カラなのよカラ。もう、これはただの古い剣』
『…守る里ももうない。あそこの神様を縛っとく必要ないでしょ。』
フールは両手の剣をじっと見つめた。
『まぁカラのこれを渡してもいいけど、剣としての力は強いし、新しく契約した悪魔(神)の器として使われても困るし…』
「いつだ!いつそんなことを!?」